本人であることを証明するのはたいへんだ
ショッピング、振り込み、確定申告、、、いまは各種手続きをオンラインで済ませることができる時代。会社に入った昭和末期はあまりキーボードに触れたこともなかった私が当たり前のように使っているのだから、技術の進歩は本当にありがたい。
メイン口座から振り込みをしなければいけない用件があった。ところが支給されているカード型のワンタイムパスワード機器が番号を表示せず、振り込みを完遂できない。
「バッテリー切れだろうな」と想像できたので当該銀行のサイトにアクセス。すると「カードの再発行には時間がかかる。手数料も1100円。アプリのワンタイムパスワードをおすすめします」とされていた。「1100円も払うのは業腹だし、この際アプリに移行かな」と軽い気持ちで手続きに進む。
手続きには「電話」か「免許証、マイナンバーカード」による認証が必要だという。
「電話」とは銀行からの電話を受けることで本人確認をするのだろう。しかし、登録してある番号は自宅と、かつて会社から支給されていて現在は返却済みの古い携帯番号だ。その時は会社にいたので自宅にかけられても混乱のもとだし、携帯にいたってはいまは他人の番号になっちゃっているはずで、さらにまずい。
億劫でマイナンバーカードも申請していないままの私。「残るは免許証による承認しかないんだな」とそちらに進むと「免許証の暗証番号1」「暗証番号2」を入力する必要がある。
ううう。そういえば免許証更新の際に暗証番号を2つ決めさせられたことはうっすらと記憶にあるが、番号自体はまったく、すっかり、きれいさっぱり覚えていない。各種パスワードをまとめている機能(安全のため詳細は秘す)にも残されていない。当てずっぽうに入れてロックでもされてはさらに面倒になるのは確実だ。詰んでしまった。
警視庁のサイトを当たる。
「暗証番号を忘れた場合は、個人情報の保護の観点から電話での照会には応じられませんのでご了承ください。ご本人が運転免許証を持参し、運転免許試験場、運転免許更新センターのほか、都内の警察署に申し出た場合のみ回答します。暗証番号の控えは確実に保管してください。なお、暗証番号は次回の運転免許証交付時まで変更できません。」
すみません。免許証の暗証番号って、更新された免許証の交付に使うだけの単純なものと思い込んで気軽に登録していました。本人確認として使えるなどそんなに大仰なものとは想像もしていませんでした。
会社から所轄署まではなかなか遠く、生活圏内での最寄り警察署は自宅から徒歩10分ほど。電話したところ「照会作業は朝は8時半からやっています」という。さっそく翌日の出社前に立ち寄り、暗証番号を教えてもらい、銀行サイトでワンタイムパスワード利用登録を済ませ、振り込みも実施した。
各種手続きがオンラインでできるだけに、あの手この手で本人であることの証明を求められる時代だ。ICチップが埋め込まれた免許証がその役目を果たしてくれるとはありがたい。
みなさん、免許更新の際に登録する2つの暗証番号は大切ですよー。
そして私は「とっととマイナンバーカードを申請しておかなきゃ」である。(23/4/16)