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五輪ロス

 パリ五輪は11日に閉会した。開会式当日に国鉄で同時放火事件があったこともあり治安が心配されたが、無事に完遂できてよかった。「時差がある」「野球・ソフトボールがない」「誤審騒動」などで、一部には「国内では盛り上がりに欠けた大会」という声もあったようだが、個人的には毎日ワクワクしながら観戦させてもらった。
 
 敗退した阿部詩選手の号泣、堀米選手の大逆転金メダル、フェンシング江村選手の凛々しいたたずまい、レスリングのメダルラッシュなど名シーンが目白押しだったが、女子やり投げの北口さんが最後にすべてをかっさらった感じ。のちのちこの大会を思い出すのは彼女の笑顔になるのだろうな。
 
 大会が終わると心にぽっかりと穴が空いてしまったような気分になる。これが「五輪ロス」か。
 
 しかし。
 
 「肉親の死去」は深刻に違いないが、所謂普通の「ロス」というものは案外早く解消されるものだ。近年ではあれだけ楽しんだ朝ドラ「ブギウギ」も、思えば数日でケロッと脱却できていた。

 気が早いが次の大会は2028年ロサンゼルス大会だ。5年間の再雇用が28年9月末までなので、その頃の自分がどうなっているのか、いろいろな意味で興味があるところ。
 
 ロスの時差は16時間か。日本時間の朝8時は現地前日16時。正午が20時なので、パリ大会よりも生で応援できるチャンスがあるのか。
 
 そして2032年はオーストラリアのブリスベン。69歳ともなると「果たしてちゃんとこの世に存在しているのだろうか」とも考えてしまう年回りなのである。
 
 ロス五輪が終わる際には「ロス五輪ロス」になるのか。
(24/8/13)

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