「インターネットで独学」できちゃうのか

　NHKBSの「街角ピアノ」が、やっぱり面白い。

　素人さんが国内外の街角に設置されたピアノを弾いて、その方の素顔も紹介されるものだ。姉妹版として「街角ウクレレ」も放送されて、ハワイファンとして嬉しかった。

　それぞれの人生を垣間見るドキュメントとしては、日本が舞台の回の方が親近感を抱きやすいが、先日やっていたのはロサンゼルスの鉄道駅だった。

　ちょっと驚いたのは、「ピアノはインターネットで独学」という方が2人もいて、それぞれなかなかお上手だったこと。

　おそらく動画共有サイトにレッスン動画があるのだろうし、閲覧数が伸びればアップしている人に収益が上がる仕組みだろう。しかしそれであんなに上達されてしまっては、従来の街場のピアノの先生たちは商売あがったりになってしまわないのか。

　音楽大学に在籍している親戚の女の子がいる。業界の事情はまったく知らないが、音大卒業生の全員がオーケストラに進めるわけもないだろうから、多くの方はレッスンプロになるに違いない。音楽文化の裾野を支えているのは確実だが、これから淘汰されてしまうことはないのだろうか。

　テクノロジーと社会の発達。新しい産業が生まれる一方で、なくなっていく職業も多い。「失われゆく仕事の図鑑」、読んでみようかな。

　たまたま目にした番組だが、親戚の子の行く末をちょっと心配してしまった。
（22/6/16）