きちんと休むのは大事という話
どんどん記憶が薄くなってしまいそうなので書き残しておく。
人生初めてリゾートホテルに泊まった
この夏はじめて、リゾートホテルというものに泊まった。思えば旅行という旅行をしっかりしたことがない。両親ともに東京から遠い地方の出身だったため、長期休みは帰省がメインで、飛行機に乗ったことは多々あれど「ホテルや旅館を起点に観光地を巡る」ということは、幼いころからほとんどしたことがなかった。
それでもいくつか行ったことのある観光地での記憶はいくつか残っていて忘れられない景色や、撮ったことを覚えている写真などもある。ただ、それも中高生になると忙しくなっていけなくなったし、大学生になると冒険のような貧乏旅行が趣味になってしまい、リゾートホテルとはますます縁がなくなってしまった。
子どもの夢はホテル泊
現在、我が家では、レジャーといえばキャンプがメイン。子どもとジオパークに行ったり、実験をしたり、夏なら海水浴場に行ったり、釣りに行ったり。アウトドアメインでの土とほこりにまみれたアクティブなレジャーだ。
小学二年生になったあたりで、こどもが「ホテルというものに泊まってみたい」と言い出した。「ホテルというすてきな場所があるらしい。私もそこに行ってみたい」。
子どもにマナーを強制するのがイヤだったので避けていたのだが、もう小学生なのでよいだろうと、この夏にトライすることにした。ホテルの概念がわからないのは、ちょっと困るなと焦ったというのもある。
ホテル、高っけぇ…
キャンプを選んでいた理由はここにもある。高いのだ。家族全員で15万くらい余裕にかかる(ただし2泊)。キャンプ場なら高規格でも3万くらいだよ。
この絶対的な金銭的アドバンテージがキャンプ場の魅力でもある。
かなり躊躇したが、経験として行っておかねばなるまい、と、初めて自分のお金でリゾートホテルを予約した。そこそこ遠いところを選んだので航空券も含めてなかなかのお値段になった。子どもが希望しなければ経験しなかったことだ。自分だけだったら旅行で数十万使うなんてことは絶対にしない。改めて子育ての過程で強制的に広げさせられる経験というのはあると感じた。
結論、リゾートホテル、大満喫
満喫しました、リゾートホテル。まさかこんなに良いものだとは。大人になってから初めてだったので、改めて自分が感じたいいところを書いておく。
・オールインクルーシブ。ラウンジにカフェがあり、お酒、ジュースおつまみ、いつでも好きな時に飲み放題。レジャー帰り部屋に戻る前に一杯、お風呂上りに一杯、など、自由にビールを満喫できた。
・ラウンジでは部屋着気ままに過ごせる。トランプをしたりゆっくり本を読んだりいろいろな人がいる。ラウンジでもきちんとした格好を求められるラグジュアリーホテルとは大違いだった。
・エコツーリズムの拠点となっている。今回の旅の目的がエコレジャーだったので、自然と情報が集まるホテルというのが非常に良かった。海外のホテルやドミトリーを思い出した。
エコツーリズムの拠点としての宿泊地のため、情報誌やショップの品ぞろえも全般的にアウトドアに寄っているというのがよかった。肩肘を張らないため、子どももかしこまらずに楽しめていた。
リゾートホテルに泊まってよかったことは実はもう一つある。「長い夏休みにどこにも連れて行ってあげられない」という地味だが確実にある罪悪感がなくなったことだ。確かに高かった。けれどもそれを補って余りある効果があった。
コスパって結局経験してみないとわからない
今まで「ホテルは子どもが静かにしなくちゃいけないし、ごはんも偏食が多いうちの子どもは食べられないし、値段の割に楽しめないのではないか」と思っていたことを少し恥ずかしく思った。
子どもの年齢相応のホテルというのは必ず存在するのだ。
実家が常に貧乏だったとは思わないが、それなりに経済的な波風は激しかったと思う。それゆえなのか、なにをするにしても「コスパ」を考えてしまう。けれどその「コスト」と「パフォーマンス」の天秤には、しょせん自分の見える範囲のものしかのせられないのだ。
私の場合、大都市のラグジュアリーホテルに泊まった経験はあったが、リゾートホテルの経験はなかった。経験をしていないのに「コスパ」を語ること自体がおかしいのだ。
なにごともやってみる
改めて、コスパを語ることは「ケチくさい」と自戒した。懐具合ではなく了見がケチくさい。そして私はどうにもそこに囚われがちなので、これからも注意していきたい。今まで「ホテルぅ?コスパ悪いよ」と否定してきてすみませんでした。
今ではリゾートホテル安すぎるとすら思うくらい満足している。ぜひまた行きたい。
いつかはビュッフェではなくひたすら上げ膳据え膳でゆっくりとお酒を楽しみ、もっと何度もお風呂に入り本を読んで過ごすゆったりとした過ごし方もしてみたいが、それはもう少し子どもが大きくなってからの楽しみにしようと思う。