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サバイバル国語勉強ガイド(中学生向け)
先輩たちも悩んでいた
先輩たちから「うちの子が国語ができなくて」「国語ってどう教えればよいのかわからない」ということを聞いてはいました。正直その時は子どもを持っていなかったこともあり「国語なんてパズルですよー。漢字は部首と一緒に覚えれば覚えられますし」などと笑い飛ばしていました。すみませんでした。
どこまでが「国語」か?
古文、漢文、詩、説明文(論説)、作文(小論文)、漢字。一口に国語といっても単元は幅広いです。まずはどこが苦手なのかをはっきりさせないと話になりません。
にもかかわらず「苦手で」という先輩に「大丈夫ですよ」と返していた自分、本当に浅い会話だったなぁと反省しきりです。
「そんなに国語は好きじゃないけど、テストではいい点を取りたい」「偏差値65以上を取りたい」という方向けのサバイバル国語勉強ガイドです。苦しんでいるどなたかの参考になればよいなと思います。(国語好きな人には大変申し訳ない内容です)
あくまで公立高校入試レベルの話です
ちなみにですが、桜蔭学園中等部の国語は、個人的には早慶の大学入試の現代文に匹敵するレベルだと感じました。日東駒専、GMARCHであれば、学部にもよりますが公立高校入試共通問題レベルを解ければ問題ないと考えていますので、その基準でお話をします。(「得意」を「さらに得意」にするための話ではないです)
古文:あらかじめストーリーを頭に入れておく
漫画や現代語訳のものを読み、ストーリーと登場人物を頭に入れておきましょう。ストーリーを知っているか知らないかだけでも全然違います。ある程度のストーリーを知っていれば、誰がどこで何を言っているかがわかるので
そこからたいていの言葉の意味は類推できます。
細かい文法は捨てます。「ありをりはべり」とかは、ついでに国語便覧を読んで覚えている程度でよいです。点数の割合も大きくないので大したダメージにはならないかなと。
漢文:ルールを覚えるだけでいい
パズルです。返し字などのルールを徹底マスターします。国語便覧にある内容を把握しておけば個別に対策しなくてもよいと思います。理由はそれほど多くの点数には響かないからです。最初から捨ててもよいとは思うのですが、与えられた課題をクリアしない姿勢は教育的にも学校内申点的にもよくないので、ハックだけでも置いておきます。
なお、一度しっかり覚えてしまえばその後の人生でも何となく「これはこうかな?」と教養的に生きてくるので、自習中などの暇なときに国語便覧や副読本を読むなどして、その時間でマスターしてください。
漢字:部首を覚えれば9割オッケー
できれば小学生のうちに、難しくても中学生のうちに常用漢字の勉強は終えておきたいところ。常用漢字レベルの語彙は、小学5年生以上であれば思考力も伴ってきているので可能かと思います。漢字の勉強くらい、のちのち役に立って、なおかつずるずるやることで時間を無駄にすることはないです。
漢字は部首です。部首をマスターすればある程度どうにでもなります。「轟く」など、とんでもない読みをするものが時々出てきますが、「車がたくさんあるからなんかうるさそう」くらいのイメージを持てれば十分かと思います。「薬」だったら、「楽になる草」と覚えればよいのです。「向日葵」「紫陽花」などは、情緒という仮面をかぶった規則性のない文字の羅列なので、クイズで覚えるしかないです。
逆に部首を覚えずして漢字をマスターするのは、規則性が見えないのでしんどいと思います。部首さえわかってしまえば、少なくとも漢検2級レベル(大学受験で必要なレベル)まではとれます。
説明文:接続詞と指示代名詞のパズル
説明文(論説文)はパズルです。物語系より「作者の気持ちは」「主人公の気持ちは」などが出てこないのでよっぽど楽です。接続詩と指示代名詞をマスターすればある程度はとれます。説明文をさらに強固にするのは類語です。漢字学習の時に四字熟語や慣用句、類語などもやるかと思いますがこればかりは根性で覚えてください。
国語が「苦手」なのは「自分ができると思っているから」
おそらくですが国語が苦手なお子さんは「規則性がない」ということがしんどいのかなと思います。その規則性をいち早く見つけることができるかどうか。漢字も論説も漢文も、すべて規則性です。
話せる=解けるではないことは、大人でしたら既に英語やその他外国語学習で痛感しているはずかと思います。海外旅行は楽しいけれど、英語のテストはできないという方も多いと思いますが(私です)、国語もそうです。
国語は、日本語を話せるからできるわけではない。言語習得のプロセスは外国語と一緒です。中学校だと文法などを習うと思いますが、文法、やってください。すべて説明されています。
最後に:詩が出題されたら
詩が出題されることは少なくなっているようですが、これが出たら諦めましょう。対策のしようがないのが詩です。ある程度は類推で解けますが、これといった対策がないのが厳しいところです。クラムボンがかぷかぷする世界のことは、おそらく誰にも攻略できないのではないかなと思うのです。