見出し画像

連日報道されるセクシャルマイノリティへのヘイトスピーチについて

こんばんは、はるです。今回は連日物議を醸しているセクシャルマイノリティ(性的少数者)への差別的な発言について、我慢してもしきれないものがあったので記事を書くことにしました。

今月3日、荒井勝喜首相秘書官が、性的少数者や同性婚に対して「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ。人権や価値観は尊重するが、認めたら、国を捨てる人が出てくる。」と発言。さらに、同性カップルの権利保障に対しては、「社会に与える影響が大きい。マイナスだ。秘書官室もみんな反対する。」と発言したことが明らかになりました。これに対し、岸田首相は当秘書官を直ちに更迭。「『性的指向』や『性自認』を理由とする不当な差別や偏見はあってはならない。」と述べました。

与党のセクシャルマイノリティの権利保障に対する消極的な姿勢は、今に始まった事ではありません。たとえば、同性婚の法制化に対し、野党は軒並み意欲的な態度を示しているのに対し、与党、とりわけ自民党は一貫して保守的な憲法解釈をしています。

Huffpost日本版×No Youth No Japanより

わたしはこのようなヘイトスピーチが行われるたびに、自分の価値観が否定されているように思います。政治家と言うのは国民によって選ばれた人たちですから、あぁ、これが国民の総意なのか、と考えてしまいます。同時に、表では「SDGs大事だよね。」と言っておきながら、その一つであるジェンダー平等に反する発言が出るたびに、結局は彼らの言葉は建前で、うわべだけのものなんだ、と失望します。

その中でも今回の「(同性カップルの権利保障は)社会にとってマイナスだ。」という発言には、いつにも増して心が抉られました。まず私たちは国の損得勘定の道具ではありません。私たちは全員が意志を持つ「個」であって、国の「子」ではありません。それからあなたの言う「社会」が、普遍的なものだというのは控えめに言って横暴です。私たちの社会はこの世界を生きる人の数だけ解釈でき、ゆえに社会は多様性に富んだものです。しかし往々にして、マイノリティの声は搔き消され、無視され、取るに足らぬものとみなされ、対照的に権威ある者の声は拡張され、標準化され、社会の理とされてきました。今回の彼の発言は、まさに「自分がこう思うんだから、他の皆もそう思うよな。」という態度の表れなんだと思います。

今回は政府が比較的迅速に取ったのでよかったですが、こういう報道があるたびに私たちは心に痣ができ、十分に癒えない内にまた次の打撃が襲ってくるのです。とりわけ政治家やインフルエンサーのヘイトスピーチは、プロバガンダを引き起こ可能性だってあります。私は彼ら彼女らが、各々の立場を弁えて(別にいかなる立場であろうともですが)、性的差別のない国づくりをしてほしいなと思っています。

いいなと思ったら応援しよう!