見出し画像

【予想もどきのエッセイ】24天皇賞(秋)〜弟よ〜

「弟よ」を歌ったのは内藤やす子で、有名な「妹よ」はかぐや姫だ。

なぜこんなことを書くのか。今年の競馬界は弟ジョッキーが不幸に見舞われた年だったと記憶されるかもしれないからだ。

塚本雄大、藤岡康太、角田大河…みんな誰かの可愛い弟だった。みんな誰かの大切な人だった。みんなそのお名前のとおりに大きく、太く生きただろうか。私は競馬ファンの端くれにすぎないけども、あらためて追悼の意をと思わずにいられない。パソコンの前で自然に頭が下がる。

だが、そんな不幸な弟の流れはここで変わる。変わるのではない。陽気な弟ジョッキーが変えるのである。そうクリスチャンである。

弟が流れを変えるだけでない。ダノン勢にとっては、デサイルで負けた菊花賞の流れをベルーガが変える。

推奨は⑩ダノンベルーガ(C・デムーロ)
※枠順確定後にゲート番号追記

※菊花賞のダノンデサイルについてはこんな【エッセイ】を書きました。書かずにはいられなかったからです。View数が少ない段階でいくつもの「好き」を頂きました。知性あるどなたかに届いたことが嬉しいですし、励みにもなります。ありがとうございます。

そのベルーガ。これだけ強い馬が「22共同通信杯(G3)」だけで記録/記憶されることってあってはならないからね。ちゃんとこの馬に相応しい勝ち鞍(G1)が記録されて、そのレースで記憶されて然るべき。24天皇賞・秋はそんなレースになる。(なってほしい)

22東京優駿の人気を覚えているだろうか。ベルーガは、あのイクイノックスよりも、あのドウデュースよりも評価されていたんだよ。(それがどうしたってのはグッとこらえて続きを読んでほしい)

22東京優駿 単勝人気

ダービーのベルーガは、アスクビクターモア(7人気)にもクビ差で残される4着だったけど、あの「レースの『こと(含意)』」(着順ではなくレース内容であり、レースから見出せる意味だ)を覚えている人がどれだけいるだろうか。

22東京優駿 着順

田辺が最後の300Mで色気を出さなかったら勝ったのはアスクビクターモアだとも言われたレースだけど、いちばん強かったのはダノンベルーガだよ。いい加減なことを言ってるんじゃない。あれからどれほどレースビデオ、パトロールビデオを見たことか。

「⑱の大外枠なんかイクイノックスの強さの前には関係ない」と、しこたま買った単勝だけを握りしめて武さんにクビ差届かずに散ったレース。しかも現地でゴールを過ぎた目の前での武さんの誇らしげなガッツポーズは、悔しさとともに今も脳裏に焼き付いている。そんなレースだったから、それはもう数えきれないくらいにパトロールビデオを見たんだよ。関係者以外でここまであのレースをみたバカな奴熱心な人は限られるだろうと自信を持てるくらいにね。そのレビューを踏まえた上での評価なんだ。

これは【予想もどきのエッセイ】だから詳しくは書かないけども(今後の【レビュー】には詳しく書く)、あのドウデュースに、あのイクイノックスに始終マークされ続けたほどに強さを認めてもらえていた馬だよ。弱いわけがない。

ベルーガはどれほどしつこくマークされたことか。特に武さんに。後ろにいるのが武さんじゃなかったら川田がキレていたんじゃないかってくらいにしつこいから興味があればパトロールビデオをみてほしい。

同時に、他のジョッキーはなぜこの戦法を取らないんだろうと訝しくも思う。この【予想もどきエッセイ】でトサキの開眼を何度か書いているけど、その伏線にはこんなレースがあるんだ。

パトロールビデオを見てもらえたらわかるように、直線のバリ取りやペースがもう少しどちらかにずれていたら着順だって変わっていただろうことが容易に推察できる。もちろんその他にもここでは書かないいろんな要因が見出せるからこそ、ベルーガに高い評価を与えているんだ。ダービーで負けた3頭はみなG1馬になっている。ベルーガが続くのはここだ。

ちなみに、今年の24ダービー。デサイルの単複で勝てたのも、この22ダービーのレビューのおかげなんだけど、それはさておき。ベルーガは強い。レース前の今、なぜか異様に取り沙汰されている「ハーツクライ」産駒はドウデュースだけじゃない。終わってみれば勝ったのはもう1頭のハーツクライだったと言われるかもだ。淀から府中へ。距離を変えて、世代を超えてハーツクライがぶっこ抜く。

じゃぁ、そんな強い馬がなぜこれまで勝ててないのか?

いい質問だ。そうした自問こそが、複雑性を旨とする競馬を紐解くチャンスであり、それを考え抜くことが競馬を通じた豊かさにつながるからね。それをここでは知性とかと言ってる。自分に足りないものだから、自分に言い聞かせるためにしつこく言ってる。

「なぜならば」だけど、ここでは書かない。22ダービーと同じような分析視角で負けたすべてのレースで敗因をつかんでいる。いつもいう「勝ちに不思議な勝ちあり。負けに不思議な負けなし」で負けた要因はつかんでいる。そのうえでの推奨だ。モレイラからクリスチャンへのスイッチにもベルーガ復活のための意味がちゃんとある。

へぇ~今年は当日10Rって「エイシンフラッシュカップ」なんだそうだ。なんだ、サインも万全じゃん。

勝ったミルコが下馬して両陛下に最敬礼した伝説の天皇賞。あれから12年。今年は弟が勝つ。

24天皇賞・秋 単勝予想オッズ
(ネットケイバによるAI予想)

===
まだ火曜日だけど、今のうちに書く。よほどの調教ミス、よほどの馬場の悪化、よほどのゲート運のなさ。そんなよほどがない限りこんな考えでレースに向き合う。
===

いいなと思ったら応援しよう!