見出し画像

【予想もどきのエッセイ】24ステイヤーズST~マナブノアイブ~

年の瀬だねぇ。

いやね。ジャパンカップが終わったあとに始まる中山開催。この長距離戦のたびにしみじみと思うんだよ。いよいよ12月だねぇって。特に昔のこの時期の中山開催はまっ茶色の芝だったからねぇ。そんな芝を眺めながらしみじみと年の瀬を思ってきたもの。同じ茶色の芝でも、年明けの金杯のときと受け止め方が全然違うのが不思議だよ。まさに競馬は人生の風物詩。

われわれが競馬を愛する気持ちと同じような愛をジョッキーとして表してくれているのが、そう酒井学J。「学の愛撫」ってもう有名だもんね。走り切った馬を労わるレース後の愛撫を表彰式でも見たいと思うよ。そんな期待もあっての推奨。

推奨 ⑦メイショウブレゲ(牡5 57 酒井 本田)
※枠順確定後にゲートNo.を追記するとともに、最後尾でもコメントを付した。

推奨馬基本データ

もちろんそんな「お気持ち」だけではなく、ちゃんとした推奨理由はいろいろある。「お気持ち」を排除した会議の内容を例によって特別公開。

「この馬は強いんじゃね?」と思ったレースが会議出席者の満場一致で決まった件。

(1)あれだよね?あのレースだよね?
そう!2年前の2C戦だよ。以下のレース結果を見てほしい。

(ネットケイバからのデータ転載について)
※ネットケイバのサイトから転載できるのはこうした文字、数字のデータに限定されています(映像や写真を埋め込みたいけどそれはNG)
※上記以外のネットケイバの写真やイラストは転載不可なので、今後もこのnoteでは一切引用・転載しません
※タイム指数は有料版の数字なので、使用許諾条件に基づいてマスクしています

「24ステイヤーズST推奨馬選定会議」資料より①
23海の中道特別

そう。時計云々じゃない、ラップや上がりの数字のことでもない。今村Jが57Kgで勝った唯一のレースって事実のことなんだよ。今村Jが57Kgで勝ったのではなく、今村Jであっても57Kgで長距離戦を勝たせるほどに馬が強かった・・・というのがこの会議での評価なんだ。

一時期は飛ぶ鳥を落とすほどの勢い(のように私には見えた)だった彼女だけど。残念ながらそこまでだったかのような低空飛行になってしまったよね。

いろいろと理由はあるんだろうけど、なぜか勘違いしたNHKに「二十歳、新たな旅立ち 〜競馬騎手・今村聖奈」(24年1月8日放映)として取り上げられたときに私は「まだ早すぎる」と思ったし、見終わった瞬間に「(彼女は)終わってしまうんじゃないか」とまで心配したし、それが今のところあながち間違いじゃないかのように、今は下級条件の専用ジョッキーになっている。残念だよ。NHKのドキュメンタリーって、偏向放送が過ぎていろいろヘグるよねぇ。罪なことをするものだよ。

もちろん、今のところの話だよ。海外に目を向ければキング姉さんというお手本もある。地方の宮下母さんだってお手本だろうよ。菜七子さん引退後の女性Jには頑張ってほしいと思うだけだよ。常人の及ばぬほどの努力をしてジョッキーになった彼女(たち)をディスるつもりはまったくないもの。

「24ステイヤーズST推奨馬選定会議」資料より②

その後の成績は以下。彼女は続く3C「松籟ST(3000M)」でも乗せてもらえたのはオーナーの厚情なんだろうけど、そこまでだったね。日本の女性Jには長距離戦は荷が重いことを実証したかのように、これをもって乗り替わり。

推奨馬戦績

(2)酒井Jの教え
ここ8戦、ずっと酒井Jが騎乗して競馬を教えてきた。2勝クラスのまま格上挑戦したハンディ戦万葉ST(OPN)を54kgで勝ち、そのあとはG1,G2の長距離戦だけを選んでレースを教えてきた。

どんなことを教えてきたのかは、レースを見ればいろいろとわかる。有料版になったらそこを書くけど今日はここまで。

言えるのは、3600M戦でもちゃんと最後は伸びてくるだろうってことだよ。それを世の中は「確信」って言ったりもする。

開幕週の荒れていないインを殿(しんがり)で追走して、直線はそのままインを突くのか、それともコース半ばに持ち出すのか。馬はどんなオーダーにも素直に従えるし、そこをちゃんと教えてきた以上、どんな選択で差してくるか学Jのレース脳に期待。

(3)あれやこれや
「距離適性ってなんなんだろうね?」ってことをマイルチャンピオンシップの【レースレビュー】でもウィンマーベル(3着)を引いて少し書いた。

この推奨馬のデビューもゴルシ産駒なのに1400Mのダート戦。武さん騎乗で1人気16着。そんな馬が国内最長距離のG2戦を勝つ(かも)って。これもまた競馬の複雑性の表れだよね。

ゴルシと言えば、決まって思い出すのが12皐月賞。道中インの殿を追走して、4コーナーで外に振られる先行勢を尻目にそのままインから突き抜けた。気性の荒さばかりが喧伝されているゴルシだけど、こんな優等生のレースだってできるんだよ。

その産駒が、ここでも同じようなレースをして重賞馬になる。そうなるために学Jはいろんなことを教えてきたはずだ。

表彰式で「学の愛撫」を見たいって書いたのは、こうした理由からなんだ。

「24ステイヤーズST推奨馬選定会議」資料より③

今週のいろんな分析作業中に、このnoteの立ち位置のひとつである「競馬の複雑性」について思うところがあったんだよ。

というのはね、ちょうどチャンピオンズカップに出すサンライズジパングの音無師も記者会見で同じようなことを言っていたことなんだ。「芝に適性があるのか、ダートに適性があるのか我々もわからないから試行錯誤してきた」と。

そうなんだよ。「(科学的に)わからないことをわからない」と正直に言う姿勢の延長線上でしか「競馬の複雑性」には対処できないんだと改めて思う。もちろん、わからないことを放置するのではなく、何とかわかろうとする試行錯誤を伴ってこそ。そんなことを音無師が言ってくれていたからうれしくなってここでも備忘的に書き残しておきたいんだよ。そんな試行錯誤って、このnoteでいう「今日勝てなくてもいつか勝てるようになるためのヒント」を見つける過程のことでもあるんだもの。

これまでも書いてきたように、このnoteは的中不的中を声高に叫ぶようなことはしない。ただ、負けた中からも「今日勝てなくてもいつか勝てるようになるためのヒント」を見出しながら、真摯に競馬の複雑性に向き合っていく。

上記の会議資料でも書いた「著作権」についても、当たり前のこととして遵守する。映えや集客を意図した「映像や写真の無断使用/著作権侵害」を何とも思わない層とは一線を画していく。競馬に敬意を表するのと同じように、いろんな著作権限者にも敬意をもって接するよ。不便だろうけども、映像等は必要に応じて読者さんで確認してほしい。

その姿勢を理解してくれる読者さんに何かが届けばうれしい。

===
まだ木曜日のおやつタイムだけど、今のうちに書く。よほどの調教/調整ミス、よほどの馬場の悪化、よほどのゲート運のなさ。そんなよほどがない限りこんな考えでレースに向き合う。
===

※枠順確定後の追加コメント
5枠⑦番で決定。インに進路を取るには特段の不利もないゲート。調教過程もこの馬、この厩舎なりに順調。2周目の坂を差して来れるのか、それとも垂れるのか。学Jの教育効果を信じて前者に賭ける。推奨不変。

枠順確定後の追加コメント

いいなと思ったら応援しよう!