ボルダリングと葬送のフリーレン
こんにちは、HALです。
今回はホームを選んだ理由とか、これまで感じてきたこととか、🔰マークの人にお勧めしたい動画なんかを思い出しながら執筆してみます。
フリーレンもちゃんと出てきます。
ホームジムを選んだ理由5選。
壁が低い(TOP4mほど)
初心者にやさしい
女性が多い
グレード感が甘め(平均より易しめ)
スタッフさんが優しい
なによりも一番大事だったのは 1.壁が低い こと。だって高所恐怖症なんだもの。
壁の高いジムだとゴール(TOP)を見上げた時点で怖くなってしまって、スタートに立てない。
あと、壁が高いとラインセットも長くなりがちなので、息も絶え絶え高いところで粘らないといけなくなって、余計に怖い。
それでもなんとか完登!…してから降りるのがまた怖い。正直クライムダウンするためのホールドが近くになさげな課題もトライできない。オブザべする時はクライムダウンルートまで考えておくべし。
わたしの怖がり話はもういいとして、最初にホームを選ぶ時にこれを選定基準に入れておいたのは割と良い選択だったなと思う。低いところでもムーブは身につくから、それから壁の高いとこに行けばいい。実際、今なら高い壁でもある程度は戦える。まだ怖いけど。
ボルダリングと葬送のフリーレン
ボルダリングもイメージの世界だ、と思う。
イメージできない課題とは戦えない。でも、緻密にイメージできれば勝てる。壁が高かろうが、極小ジブスだろうが。
どのようなバランスなら止まるか想像できるか?それを繰り出すムーブのイメージは?極悪なスローパー群を相手にどうやってそれをやる?(どんな課題だ)
最初に直感でも「できる」と思えた課題は落とせるし、「できない」と思ってしまう課題は落とせない。
いきなり精神論か、と思う勿れ。
女性は男性と比べてパワーがないから、とか、リーチが足りない、とか、年齢やら体力やらで、できなくても仕方ないと思ってしまうこともあるだろう。わたしは、よくある笑
ムーブの精度以前に気持ちが負けてしまうとイメージも悪くなる。イメージできないということは、脳も筋肉を正しく動かす指令が出せない。
以前、何度トライしてもどうしても落とせないスラブ課題があった。というか、わたしにとってその課題には核心が3ヶ所もあった。スタッフさんや周りの方にたくさんのアドバイスをいただいたけれど、わたしには再現できず。
想定のトウはかけずにつるつるの斜めボテを慎重に踏み、参考動画や他の方の登りを観て、毎日できる自分をイメージして、本当に夢に見るレベルでイメージを深め、最後は南無三!で完登した。
あの時は毎回ジムへ行くのさえ緊張して辛くて、辞めてしまおうかと何度も思ったけれど、諦めずにイメージを膨らませた甲斐があったな、と思う。なお、完登した後も完登を信じられず、同じ課題をトライする夢を何度か見た。もはや受験の思い出みたいになってるな。
(余談ですが、この課題は当時のグレード課題完全制覇がかかった課題で、完登後に振り返ったら、ずっと応援してくれていたスタッフさんがふたり、拍手で出迎えてくれて、とても嬉しかったです🫶)
この課題のおかげで、「教えてもらったことがそのままできなくても登れるんだ」と思えるようになりイメージの幅も広がった。
筋トレはしたほうがいい?
これは、様々な方が言っているけれど、筋トレするよりたくさん登ったほうがいいと思う。少なくとも、初中級者のうちは。
まず、一般的な人ならボルダリング自体が筋トレになる。そして登るために必要な筋肉は登っていればついてくる。
チャレンジングなグレードを登りながら限界まで追い込むのは危険だし難しいので、特に筋トレしたくなったときは簡単な壁をたくさん大量に登るといいと思う。全身筋肉痛になるから、実際筋トレにはなっている。そのほかには、長物と呼ばれる手数の多い課題も素敵だ。
最初の記事で書いたとおり、わたしは未だに懸垂どころか腕立ての1回もできないけれど、それでもそれなりのグレードは登れるようになる。
逆に、見るからにマッチョな男性がわたしと同じグレードの課題とまったく戦えていない、なんて光景も山ほど見る。
もちろん、パワーで課題をねじ伏せる男性陣を羨ましく思うこともたくさんあるし、なにより登頂ってモチベーションの源泉だから、パワーがあるに越したことはないのだけれど。
男女差ってどんなもの?
わたしはパーソナルにも通っていたし、ヨガやバレエも嗜むので、ある程度は身体について勉強してきたのだけれど、結論、男女差は本当に大きい。特に上半身は男性ホルモンが筋肉に影響しやすい部位で、男性と女性では筋肉のつきやすさに2-3倍の違いがあるらしい。一方で下半身については、筋肉のつきやすさに大きな男女差はないそうだ。
わたしがパーソナルでフリーウエイトのスクワットを中心にやらされていた頃は、下半身の筋肉補修に上半身の筋肉(タンパク質)を消費してしまっている感覚があった。もちろん下半身の筋肉のほうが大きいので総量としてはちょろちょろと増えては行くのだが、上半身はどんどんひょろひょろになってしまうので全体バランスが悪くなり、運動能力が低下していくのだ。
ちなみに成人男性の平均握力は43kg前後、女性は25kg前後。1.7倍も違う。ボルダリングは握力以外の要素のほうが多いけれど、上半身のパワーも男女では同程度以上の差がある可能性が高い。そうなると使えるムーブが変わってくる。
ジムでは男性の常連さんや男性スタッフさんが教えてくださることもあるが、試してみるとリーチやパワーが違いすぎてできないな、と思うこともしばしばある。リーチは見るからにわかりやすいが、例えば胸の高さにあるボテやスローパーをマッチして背筋や胸筋で止めるパターン。男性なら筋肉の使い方がわかれば(または意識できれば)止められるとして、女性だと使い方がわかってもそもそもパワー不足で同じ形では保持できない、なんてことも多い。上述の通り、仕方のないことだ。
そういう時は一度その課題から離れるようにして、自分にできる対策を考えている。アドバイスを試してみることで「自分にはできないこと」がわかることがありがたい。幅を絞れて、精度が高められるようにもなる。
始めたばかり、どんな動画を見ればよい?
ボルダリングはYouTubeにしろInstagramにしろ、動画がたくさんあるので、自習には事欠かない。
わたしもたくさんの動画を観てきた。
動画を上げているのは大抵、上級クライマーのみなさんだ。あとはジムなどプロの皆さま。いつもお世話になっております。
ホームジムも毎月いくつかの課題をピックアップして、想定ムーブを投稿してくれる。
それらもとても参考になるのだけれど、わたしが3ヶ月目くらいに一番上達を感じられたチャンネルを紹介しておこうと思う。
クライミングジムガレーラさんの、ガレジョガレダンシリーズ。有名だから紹介するまでもないかもしれないけれど、特にこれから始める方にはぜひピンポイントで辿り着いてもらいたい動画なので紹介しておく。
動画では、初心者🔰がチャレンジしていくレクチャー風景を動画にしてくださっている。
挑戦するのは基本的に初心者のみなさんなので、もちろんうまくはない。オーナーのレクチャー内容もとても為になるのだが、生徒のみなさんが「教えてもらったところですぐにはできない」を体現してくれるので、自分もこうなるだろう、ここで躓くな、というのがとにかくイメージしやすい。それを改善するためのアドバイスがまた刺さる。
また、登場するメンバーに体格差があり、体格差が違うとこういう違いが出る、ということもイメージしやすくなる。
動画のジムオーナーは体格差を考慮したアドバイスをしてくれる。
あと、カメラマンさんも優しい。優しさって大事だよね。
強い人の動画は強すぎて、何度観ても何が起こっているのかわからんことが多いけど、同じくらいのレベル、もしくは下のグレードを頑張っているみなさんを見ると、長所や短所がクリアになって、自分ならどうすべきかのイメージがつきやすい。
そして、成功イメージがつけば登れるようになる。ガレジョガレダンの皆さんと一緒に成長していける。
長年破られていなかったスポーツの記録が更新されると、次々とそれに続く新記録が樹立する「同期現象」というものが広く知られているけれど、自分自身で乗り越えていく時も、同レベルの人の動画を観る時も、同じような現象が起こっているのかもしれない。
やっぱり、イメージの世界だ。
1級クライマーになる自分の姿をイメージできるようにならないとね!