高難度倉庫番「Give Up the Ghost」感想
「Give Up the Ghost: a puzzle check list」をご存知でしょうか。
itch.ioで無料で遊べます。このクオリティのパズルが無料で遊べるのはちょっとおかしい。
このゲームを数ヶ月の中断期間を挟んだのち、完全クリアしました。
本当に難しかったけれど良質なパズルだったので、布教をかねて感想を残します。
どんなゲーム?
基本は倉庫番パズルです。ステージクリアの条件は、プレイヤーがゴールに着くこと。
ダイヤやハート、丸などのマークは押せる物体で、同じマークのついている壁のところに持っていくと壁が消えて通れるようになります。そして青と白の回みたいなやつがこのゲームの根幹となるギミック、ポータルです。一方のポータルに右から入ると、もう一方のポータルの左に出てきます(他の方向でも同様です)。
ポータルの行き先は同じ画面内にあるとは限らず、別の部屋に飛ばされることもあります。
これ以外にもコピー作成機やギミックを無効化するギミックなど色々出てきますが、詳細の説明は省きます。
どうして難しい?
もしポータルの行き先が、壁で塞がれていたら?例えば、下のステージで左に進むと、左のポータルから出てくるはずですが、行き先は壁で塞がれていますね。(回の一辺が赤くなっているのが行き先が塞がっていることを表しています。)この状態でプレイヤーが左に進むとどうなるでしょうか。
答えは、ポータルが押されて左に移動します。
この挙動を使うと、都合のいい位置にポータルを動かせるようになります。ただしそのためには動かしたい方向を一旦塞がないといけません。これが強烈な倉庫番的制限を生み出します。
さらに厄介なのが再帰構造が出てくるステージ。
ポータルに入ると別の部屋に飛ばされて、そこにまたポータルがあって、そこからまた別の部屋に飛ばされる、というのが繰り返されます。そしてポータルは動かせるので、再帰構造自体に干渉することができてしまいます。
このあたりでRecursedを思い出す人もいるかもしれません。
違いとしては、Recursedではオブジェクトを動かすこと自体は簡単にできた(拾って放すだけ)けれど、それに倉庫番的な制限がついてくるという点ですかね。細かな挙動の違いで言うと、Recursedでは部屋から出るとその部屋の履歴が消去されますが、Give Up the Ghostでは部屋から出ても履歴が維持されます。
再帰構造を使った倉庫番のゲームで言うとPatrick's Paraboxもありますね。
私はこのゲーム積んでるので何とも言えませんが。(早くやれ)
良いゲームです。 おすすめ。
50ステージをプレイしてみて、本当に難しかったけど、良質なパズルが多かったです。ただし、1ステージに1アイディア、という優しいレベルデザインは稀で、多くのステージはいくつかのちゃんと難しいパズルが組み合わさってできています。最初の一歩が分からないし、何をしたらクリアできるのかもわからない。解き方の方針が定まっても倉庫番的な手筋でさらに苦しませてくる。でもちゃんと頭を使って困難を分割して、一歩一歩進めていけば、理不尽に難しいようなステージはありませんでした。
頭を酷使するパズルを求めている人には迷わずおすすめします。RecursedやPatrick's Paraboxで出てくるような再帰構造が好きな人もぜひやってみましょう。
エンディングを見るには
ステージ1に✓×10と書いてある扉があるのに気がついたでしょうか。これは10ステージをクリアすると開きます。さらに、その先には✓×50と書いてある扉があります。そして50ステージ、つまりこのゲームの全てのステージを解くと、その扉が開きます。しかし、そこでプレイヤーは放り出されます。何をすればいいのか全く提示されません。ゴールに行ったとしても、ステージ1をクリアした判定になるだけです。でも明らかに何かある。
ステージ51は何を求められているかを考えるのが大変でした。(目標がわかってからも普通に難しかったけど)。ネタバレになるのでこれ以上言いたくありませんが、少しだけヒントを残しておきます。
ステージ51はちゃんとパズルです
墓がクリア条件に関係あります
周りに生えている草は関係ないです
墓自体に特殊なギミックはないです
この先は自分で考えてみてください。