モダンなクライフ
久保建英のビジャレアル加入が秒読み段階との報道があった。
もちろん1シーズンのレンタル移籍だ。
バイエルンが提示したレンタル料が1000万€のオファーを断り、久保本人がスペイン1部でのプレーを希望したため、提示額が300万€のビジャレアルへの加入となりそうだ。
この移籍が決まれば、日本のメディアは
"日本のメッシ"などと安易で軽率かつ、見出しだけのつまらないニュースと記事を書くことだろう。
スペイン国内外の30クラブからオファーがあったと言われていることを鑑みると、日本のメディアは新聞と雑誌を売るために躍起になるのは約束された未来な気がする。
ビジャレアルは、かつてチリ人監督のペジェグリーニが率いて南米の選手を主体にチーム作りをしていた。リケルメやマテウス・フェルナンデス、ニウマールがいた時代が懐かしい方もいらっしゃるだろう。
その後、下部組織主体のチーム作りへとシフトし、今に至る。
資金繰りがかなり厳しかったのだ。
スタジアムの改修を行えるくらいの予算はあるようだが、現状はどうなのだろう。
とはいえ、それでもビジャレアルは"本気"のようだ。
新監督のエメリが直接交渉に参加したと報道される程には、エメリ自身が久保を欲してることが窺える。
このバスク人監督の実績といえば、セビージャを率いていた時のEL2連覇だろう。
1番輝いていた時代である。
他にも、ビルバオやバレンシアを率いていた時代もある。スペイン国内での実績は充分にあるのだ。
ガナーズでは、あまり印象に残る結果がなく、
PSGサポには未だにネタキャラとして愛されているエメ🍎。
同じくネタキャラにされているヘセについては、自分にとって彼は未だにケガがなければ7番を受け継いでいた男だと思っているので、思い入れが違う。
ビッグクラブを率いると結果を伴わない監督だが、ビジャレアルでは果たしてどうなるのか、久保の起用や出場試合数も含めて楽しみだ。
久保のプレーを見て、個人的に思い起こされるのはクライフだ。
ボールタッチ、緩急をつけて抜き去るドリブルなどは、自分はモダンサッカーに適応したクライフに感じるのだ。
ラ・マシアで育ったとはいえ、メッシのコピーでもクローンでも後継者でもない。
異次元の怪物など、そうそうに生まれないのだ。
むしろ、メッシに近いのはブラヒムやウーデガルドだと思っている。
いずれにしても、2020-2021シーズンはまもなく開幕する。
未だにイレギュラーだが、それでも暑い夏は今年もやってくるのだ。