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【論文読んでみた】育児家事に関連した母親の心理的発達尺度の作成と再就業後の職場適応感との関連についての検討:鷲坂・大塚(2022)

産休に入ったら絶対CLAMP展@国立新美術館にいくぞ!
・・・と意気込んでいましたが、今日ようやく行ってきました。
ちなみにこの連休でおしまいだそう。

人生で初めて買った単行本はカードキャプターさくらの4巻でしたね。
私の恋愛観の基礎はCLAMPさんから多大なる影響を受けている気がするなあ・・・と思いながら展示を見ていました。

さて、今日の論文です。

鷺坂由紀子, 大塚泰正. "育児家事に関連した母親の心理的発達尺度の作成と再就業後の職場適応感との関連についての検討." 筑波大学心理学研究 60 (2022): 77-88.


ひとことでいうとこんな感じ

育児家事を通した母親の心理的な発達がどのように仕事に役立つのか、特に職業のブランク期間のある母親に注目した論文。

目的

育児のために仕事のブランクのある母親を対象として、育児家事を通した心理的な発達に関する尺度(PDSCH)を作成し、再就業との職場適応感との関連を検討すること。

研究の進め方

1〜15歳までの子どもを育てる,50歳未満で、過去に出産や育児を事由に退職し、2年以上の職業のブランク期間があり、現在は再就業後5年以内で、
1か月あたりの勤務時間が20時間以上の母親を対象としたウェブ調査を実施。分析対象は419名。
その後、419名中無作為に抽出した234名に質問誌への回答を依頼、104名から回答を得た。

研究の結果

「柔軟さと視野の広がり」、「セルフマネジメント力の向上」、「親としての強さや責任感の自覚」、「身近な人との絆の形成」の4因子43項目からなる PDSCH が作成された。
また、PDSCH は再就業後の職場適応感と正の関連があることも確認された。
とりわけ「セルフマネジメント力の向上」や「柔軟さと視野の広がり」が発達することは再就業後の職場適応感を高める可能性が示唆された。

ただし、PDSCHと職場適応感との相関は、心理的 well-being など他
の尺度との相関よりも全般的に小さかった。
これは職場適応感の質問項目が「職場における自身の状態」を尋ねていることから、回答に職場側の要因も含まれるためと考えられる。職場適応感には家庭と両立できるという就業条件等の要因も大きく影響することが示唆される。

考察

こんな尺度があったとは・・・驚き。
先行研究として挙がっているものも読んでみよう。。

知らないことば

特になし

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