エレベーター詰を振り返る
2列エレベーター
古典詰将棋に1列2枚飛車を使ったエレベーター詰というのがあるのを知った。自分も何か作ってみたくなったので、2列2枚飛車を作った。当時は変同や余詰とかいう用語を知らずに作っていて、検討は一切していない。今になって検討したところ奇跡的に成立していたので、内心ほっとしている。
最初から最後までエレベーター感がすごい。不満としては①初形図での成香の不自然さと②詰み上がり図での7五銀のぽつねんと残された感じ、それから③最終手余詰があることだろうか(最終手▲6九飛の代わりに▲3九飛▽4八玉▲4九飛からすっげぇ長い余詰がある)。これらを見直して次のように変えてみた。
不満①②③を解消し、詰み上がり図をスッキリさせたことは良かった。しかしながら、7五銀を取っ払ったことで7手目の▲6六飛に代えての▲7六飛以遠打、また11手目の▲6四飛に代えての▲4七飛以降の不詰を読み切るのが困難になった。解図者がいる場合は7筋に銀か香を置いて簡単化する必要があるのだろうが、自己満足なのでここらでやめておく。今後の課題としては四段目からスタートして下端でターンする2列エレベーターを考えてみたい。
2行エレベーター(回転ギミック)
2列エレベーターだと上三段分に行った際に飛成が生じるため自分には手に負えなかった。上三段分も含めた最長の2列エレベーターは詰将棋を作るのが上手い方々に任せたい。さて、縦方向でできるなら横方向でもできるだろうと思って下掲の玉転がしを作ってみた。
横方向のエレベーター詰に対する呼称を知らないので、仮称として「2行エレベーター」を使うことにする。
太字で示しているように、7筋から左翼へ入ると上段飛車で玉を回すギミックが入っている。理由としては、2枚飛車を使って端まで追い込めばターンせずに詰んでしまうので仕方のない処置だ。次なる課題は、玉を回さずにターンを決めるギミックの作成だ。
1行エレベーター(非回転ギミック)
15分くらい考えて、たたき台となる図を作った。
このギミックさえ作ってしまえば後は左端まで引き延ばすなり、好きな収束を入れるなりすれば良いだけだ。2行エレベーターでは上段飛車で玉を回したのに対し、この1行エレベーターは桂馬を駆使することで非回転ギミックを無理やり実現させた。もっとカッコいいターンを決めるやり方があると思うので今後の探索課題にしておこう。
まとめ・今後の課題
スペシャルサンクス
窪田義行(空気から整えていく 環境派)様:拙エレベーター詰に対して”詐術的印象を与える” という意味合いの心温まる難癖を頂戴致しました。
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無好手&質の低い手順ばかりの詰将棋を淡々と発表しているマガジンです 無いとは思いますが、万が一どこかでこちらの作品を 取り上げたり、紹介…
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