白揚社

ノンフィクションとポピュラーサイエンスの出版社です。書籍の立ち読みなど、を配信します。 http://www.hakuyo-sha.co.jp/

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  • 白揚社だより

    白揚社の本に挟んでいる出版案内「白揚社だより」のバックナンバーです。

  • 生物学・進化の本

    人気の生物・進化の本の試し読み記事をまとめています。

  • 心理学の本

    人気の心理学書の試し読み記事をまとめています。

最近の記事

白揚社だよりvol.10 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『空気と人類』

一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.10」からの転載) ◆ たかが「空気」がこんなに面白いとは! 世界を動かしてきた「気体」の物語空気がなければ人間は生きていけない。それほど大事なものなのに、そこにあるのが当たり前すぎる存在を「空気のような存在」と言う。実際、誰もが空気をそんなふうにみている。科学界きってのストーリーテラーと称される著者

    • 【試し読み】『死の仕事師たち』彼らはなぜ「人の死」を仕事にしたのか?

      11/29刊行『死の仕事師たち:彼らはなぜ「人の死」を生業としたのか』から試し読みをお届けします。 著者ヘイリー・キャンベルは、死や死体をタブーとする社会は大切な知識を得る妨げになっているのではないかという疑問を抱き、死体と対峙して働く人々――「死の仕事師たち」へのインタビューを敢行します。 遺族のために遺体を修復するエンバーマー 自らの手で62人を刑に処した死刑執行人 血まみれの部屋を清める死体現場清掃業者 遺体を解剖し、死因を特定する病理解剖学技師 彼らはなぜ、その

      • テック企業が労働市場を支配する―『AI・機械の手足となる労働者』試し読み

        プラットフォームを介し国境を越えて労働力を集め、アプリによって働きぶりを精密に管理し、秒単位で雇い、クビにする――Amazon, Google, Uberなどが「発明」した労働形態は、なぜこれほど普及しているのか? そして、世界にいかなる矛盾を生んでいるのか? 労働市場の大きな割合を占めつつある新しい仕事によって起こり始めた世界的な変化を、綿密な調査と取材をもとに分析した社会学・経済学読み物から、冒頭部分をお届けします。 第1章 工場を去る労働者―イントロダクショングーグ

        • 11/19刊行『意識と時間と脳の波』試し読み

          神経科学者でもあり、哲学者でもあり、精神科医でもあるという著者が、なぜ意識には主観的な経験が伴うのかという長年の問題に、新たなアプローチを提案する『意識と時間と脳の波』から「はじめに」の冒頭部分を公開します。 はじめに 心のサーフィンと脳 時間とは何だろうか? 私たちは、閉店間近のスーパーに駆け込まなければならなくなると、「時間がない」とこぼす。あるいは退屈なミーティングに耐えてじっと座っているときには、時間は伸びて、際限がないように感じる。また日常生活には昼の時間と夜の時

        • 白揚社だよりvol.10 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『空気と人類』

        • 【試し読み】『死の仕事師たち』彼らはなぜ「人の死」を仕事にしたのか?

        • テック企業が労働市場を支配する―『AI・機械の手足となる労働者』試し読み

        • 11/19刊行『意識と時間と脳の波』試し読み

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        • 白揚社だより
          14本
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        • 心理学の本
          14本

        記事

          白揚社だよりvol.21 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『Remember記憶の科学』

          一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.21」からの転載) ◆ 物忘れへの不安や悩みの解消へ―― 記憶の仕組みと弱点を知るガイドブック 10年ほど前、かなり進行したアルツハイマー病に侵されていた父親を看取った。その経験は、私を物忘れ恐怖症に導いた。それほどひどい末期だったのだ。少なからず父親と同じ遺伝子を持つ身として、「自分はアルツハイマー

          白揚社だよりvol.21 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『Remember記憶の科学』

          【試し読み】『カルトのことば』――人はなぜカルトに引きつけられるのか?

          10月18日発売の『カルトのことば:なぜ人は魅了され、狂信してしまうのか』の試し読みをお届けします。 著者はニューヨーク大学で言語学の学位を取得した作家、アマンダ・モンテル。 「なぜ人はカルト的な集団に引きつけられ、そこに居続けてしまうのか?」という疑問を抱いた著者は、調査を続けるなかで、人を虜にする究極のツールは「言語」なのだと気づきます。 そして彼らの言葉遣いやレトリックがどのような働きをし、どのようなカラクリで人々を支配していくのかを明らかにしていくのです。 カルト

          【試し読み】『カルトのことば』――人はなぜカルトに引きつけられるのか?

          【試し読み】『反共感論』全米で物議を醸した衝撃の論考

          「相手の気持ちになって考えなさい」 こうした共感力に訴えかける言葉を、幼少期に親や教師にから聞かされて育った人は多いのではないでしょうか? その根底にある考えは「共感=善」というもの。 しかし私たちは、アフリカの見知らぬ無数の子どもたちの死より、知り合いの一人娘の死に共感し、何かしてあげようという気になります。つまり相手を知っているというだけで、たった一人の死が無数の人の死に勝ってしまうのです。 このことから、共感という能力は著しく狭い範囲にしか働かないという「欠陥」があり

          【試し読み】『反共感論』全米で物議を醸した衝撃の論考

          白揚社だよりvol.11 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『生命科学クライシス』

          一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.11」からの転載) ◆ 成果を再現できない研究が約90%! 生物医学研究を危機的状況から救う道 表紙のデザインや「新薬開発の危ない現場」というサブタイトルから、勝手に経済重視で安全性を軽視する製薬業界の内幕ものだろうと思いこんでいた。だが、予想は裏切られた。 本書で描かれているのはもっと壮大なテーマ

          白揚社だよりvol.11 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『生命科学クライシス』

          白揚社だよりvol.18 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『人はなぜ物を欲しがるのか』

          一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.18」からの転載) 人を突き動かす根源的欲望――「所有」とはいったい何なのかポケモンショップに徹夜で大行列する人たちがテレビニュースでたびたび取り上げられている。希少な〝レアカード〟には1枚20万円もの値が付くという。果ては、カードを求めての強盗事件まで起きている。そこまでして手に入れようとする、その欲

          白揚社だよりvol.18 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『人はなぜ物を欲しがるのか』

          『菌類の隠れた王国』著者キース・サイファート氏インタビュー

          菌類の入門読み物として最適な『菌類の隠れた王国』を執筆したキース・サイファート氏へインタビューを行いました。インタビュアーは国際ジャーナリストの大野和基さんです。 すでに猛暑が始まっていた7月に来日したサイファート氏から見ると、日本人は世界的に見ても菌類好きの国民なのだそう。けれど、日本の人々はそれに気づいていないし、どこからどこまでが菌類で、菌類がどういう生き物かということにまでは、あまり広く知られていないのではないかとのこと。 このインタビュー記事を読んで、菌類につい

          『菌類の隠れた王国』著者キース・サイファート氏インタビュー

          白揚社だよりvol.20 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『宗教の起源』

          一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.19」からの転載) 進化心理学という新しい視点で論じられた 「信じる心」=宗教の始まりと発展 科学読み物好きの私にとって「宗教」は鬼門である。科学とは対極にあるもののように思ってしまうからだ。おまけに私はどの宗教も信じていない立場にいる。だからこれまで、宗教学の本を読む必要性を感じたことはなかった。しか

          白揚社だよりvol.20 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『宗教の起源』

          【試し読み】『経験バイアス』―「経験から学ぶこと」の危険性を明かす

          8月19日発売予定の『経験バイアス:ときに経験は思考決定の敵となる』から、試し読みをお届けします。 私たちはなにかをするとき「あの時はこうだった」「先例にならって」と、かつての経験をもとに判断を下します。しかし、そうすることによってバイアスに足を取られ、事態を悪化させているのです。 「経験バイアス」が与える影響について、世界有数のビジネススクールで教える行動科学者と、50年以上のキャリアを意思決定の研究に捧げた認知科学者がタッグを組んで解説します。 買い物から、仕事、教

          【試し読み】『経験バイアス』―「経験から学ぶこと」の危険性を明かす

          【試し読み】『引き算思考』問題解決の最良の方法は「引き算すること」にあった!

          8月19日発売予定の『引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす』の試し読みをお届けします。 著者はバージニア大学の工学部・建築学部で教鞭を執るライディ・クロッツ教授。 本書でクロッツは、なぜ私たちは何かを変えようとするとき「足すこと」ばかり考えがちで「引くこと」を思いつかないのか、という自身が長年抱えていた疑問を深掘りします。 そして「引き算」を活かすことで、実生活やビジネス、人間関係や社会の問題に直面したとき有益な効果を得るにはどうすればよいか、と

          【試し読み】『引き算思考』問題解決の最良の方法は「引き算すること」にあった!

          【試し読み】『この世からすべての「ムダ」が消えたなら』資源・食品・お金・時間まで、あらゆる問題を「ムダ」で読み解く!

          7/17刊行『この世からすべての「ムダ」が消えたなら:資源・食品・お金・時間まで浪費される世界を読み解く』から試し読みをお届けします! 本書ではレジ袋やプラスチックといったムダの代名詞はもちろん、リサイクル、スマートフォン、ファッション、はては時間やお金まで「ムダ」にまつわるありとあらゆるトピックを取り上げています。 そして「もしもムダがなかったら、世の中はどんな姿になるのだろうか?」という疑問に答えることで、世界の正しい見方を読者に提示します。 これまでありそうでなかっ

          【試し読み】『この世からすべての「ムダ」が消えたなら』資源・食品・お金・時間まで、あらゆる問題を「ムダ」で読み解く!

          白揚社だよりvol.19 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『イエローストーンのオオカミ』

          一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.19」からの転載) 荒れ果てた生態系の回復のため放たれた野生のオオカミたちの感動の記録読み終わって本を閉じるときに、これほど満ち足りた気持ちになったことはなかった。まるで、良質な野生動物のドキュメンタリー番組を見終わったときの感動に近い、豊かな気持ちになった。本書に登場するオオカミたちは、ディズニー映画

          白揚社だよりvol.19 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『イエローストーンのオオカミ』

          ありそうでない一般向け菌類入門書『菌類の隠れた王国』試し読み

          梅雨と言えば「カビ」。この時期はバスルームやキッチンだけでなく、クローゼットやエアコンの内部でも繁殖する厄介者。ですが、このカビがいないと、生物界が回らず、ひいては今のような地球も人類の文明も存在しないことが、本書を読めばよくわかります。 身近で見過ごされがちな菌類たちのダイナミックな実態をあますところなく描く『菌類の隠れた王国:森・家・人体に広がるミクロのネットワーク』から、イントロダクションをお届けします。 本書の特徴は、これまであまりなかった一般向けの菌類入門書であ

          ありそうでない一般向け菌類入門書『菌類の隠れた王国』試し読み