EBMに使用されたサンプラー
こんにちは。
僕ことハクです。
前回まではサンプラーが登場してから、どのように楽器として発展していったかをご紹介しました。
勘のいい皆様ならもうわかっているはず、これはヒップホップ周辺におけるという...つまり”陽”です。
今回のお話は完全に暗黒面です。
閲覧注意ですw
興味ある方だけがこのまま読み進めてください。
■なぜEBMなのか?
暗黒面におけるサンプラーの話で言うと、正確にはインダストリアル・シーンになると思われます。
かと言ってダークサイドの話をインダストリアルまで拡張させると、だいぶ大がかりになってしまうなと。
今までヒップホップの話メインでサンプラーを押し進めてきたので、やっぱり同時代の流れで行こうと決めました。
ということで、同時代で言うとEBMだなと思いまとめることにしました。
もう一つが、これも時代的な話になってしまうのですが、サンプラーの中でサンプリング・シンセサイザーの話ができていませんでした。
これに関しても、ちょうどEBMの代表格が名機を使用していたので、タイミングが良すぎました。
■軽くインダストリアルについて
※注:今回は本当にざっくり説明します。
インダストリアル・ミュージックは1970年代のイギリスで発生しました。
その後、欧州型と米国型に分岐していきます(所説ありますが、ざっくり言うと僕もこの認識であってると思ってます)
・米国型:ミニストリー→ナイン・インチ・ネイルズ→マリマン
・欧州型:ノイバウテン→EBM勢→後のインダストリアル・テクノ
本当にざっくりですが、米国型は打ち込みが入ったロック、欧州型はノイズやサンプリング多めの電子音楽、このイメージは遠くないはずです。
もちろんこの二つは互いにインスパイアされている部分が多分にあります。
まずはこんな感じで頭の中に入れておいてください。
■EBMについて
前述のようにEBMはインダストリアルの系譜です。
EBMは「エレクトロニック・ボディ・ミュージック」の頭文字をとって、こう呼ばれています。
代表格の「スキニー・パピー」はカナダ人で、欧州型という割にはミニストリーなんかと交流があります。
他にもDAF(ドイツ)に影響を受けたニッツァー・エブ(イギリス)、KMFDM(ドイツ)、そもそもの言い出しっぺのフロント242(ベルギー)などがいます。
インダストリアルの技に「コラージュ」というものがあるのですが...平たく言うとサンプリングです。
また、この時期に便利すぎるあれが徐々に市場に出回るように...E-MuのEmulatorシリーズです。
かなり大変でしたが…スキニー・パピーのcEvin Keyとニッツァー・エブのBon HarrisがEmulatorシリーズを使ってることを調査しました。
Emulatorとは、サンプリングを使った音源のシンセなのですが、この辺の難しい話は端折りますね。
簡単にいうと、すんごい短い音をいつもの早回し、遅回し理論でドレミにしていくってやり方のシンセサイザーのことです。
結局このやり方って、後のスリップノットのサンプラーまで続いていったんだなと認識しています。
僕の個人的な見解ですが、スリップノットってある局面においてはインダストリアルの系譜にあると思ってるので、やっぱりって感じです。
■まとめ
すみません、今回のお話って全体的にかなり無理矢理まとめました。
EBM自体がテクノやエレクトロの流れ、そしてロック的な話でもあるという、結構異質です。
本当でしたら、EBM/インダストリアルのお話、Emulatorなどサンプリング・シンセサイザーのお話だけでも1本の記事になってしまいますね。
所々をかいつまんでいった...まさにサンプリングして作ったお話でした。
御後がよろしいようで。
アディオス!