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三種の神器とは

こんにちは。
僕ことハクです。

もしかしたらですが、今回がマニピュレータ編の最重要回かもしれないです。
前回ちょろっと三種の神器について触れましたが、今回はお約束どおり深堀していきたいと思います。


■三種の神器とは

三種の神器とはTR-808、TR-909、TB-303のことです。
それぞれの説明については次項一つずつ行っていきます。
まずは概要からお話をさせていただきます。

ハウスからテクノ、エレクトロまで主にクラブカルチャーに属する音楽において三種の神器は外すことができません。
ヒップホップもドラムマシーン導入以降はずっとTR-808でトラックが作られてます。
はたまたEBMでもTR-808が使われていました。
上記に出てきたこれらのジャンルは「マシーンミュージック」として一括りにして問題ないと思っています。

三種の神器登場以前からも、ちょこちょこ電子楽器のみで演奏を成立させる試みは行われてきましたが...
これは僕の独断と偏見ですが、三種の神器で作られたトラックはハッキリ言ってかっこいいですw
ストリートにおいては出音が全てなので、結構これって重要です。
(CR-78も凄いんですけど、個人的に少し芋っぽさを感じますね...逆にそれがビンテージな感じでいいって時もあるんですが)

※余談ですが...
スタジオにて装備されていた三種の神器ですが、1980年代中盤に中古市場へと出回ることになります。
中古で安価に買えたおかげでホアン・アトキンスの手に渡り、デトロイト・テクノが始まったそうな。
故に文化的にはシカゴ・ハウス→デトロイト・テクノの流れですが、三種の神器導入の流れはデトロイト・テクノ→シカゴ・ハウスとなります。

■TR-808

全てのマシーンミュージックの開祖と言っても過言ではないでしょう。
テクノからヒップホップ、インダストリアルにおいて多大な影響をもたらしています。
ドラムマシーンの代名詞であり、これが無ければお話になりません。
バンドにドラムセットがあるように、マシーンミュージックではTR-808が必須です。

■TR-909

TR-808の正統的な後継機。
特にデトロイト・テクノ発祥に大きく貢献したことは間違いないでしょう。
TR-808はDIN SyncポートというMIDIの前身によって同期を行っておりましたが、TR-909の方はMIDI搭載なので使い勝手も良いです。
サウンドの方は、
・シンバルはサンプリング音源
・キックやタムはアナログ回路
このようなどっちつかずの特徴をもっており、これが電子楽器の個性として存在感を生み出すこととなります。
「シュッシュッというチャンキーなシンバル音」
ちょっとクセツヨな表現ですが...こんな風に当時の関係者が証言しているところを見たことがあります。
王道のTR-808との組み合わせが、お互いを邪魔せず最高のコンビネーションとなります。

■TB-303

このマシーンはTR-808の廉価版であるTR-606の相棒として売り出されました。
ジャンルで言うとアシッド・ハウス、ここから脚光を浴びて現在の地位にまで登り詰めています。
独特なカットオフとレゾナンスによって生み出されるサウンドがクラブにフィットしていました。
これまたベースシンセと言えばTB-303というぐらい、誰の目にも疑うことのないド定番です。

■まとめ

当然ながら、三種の神器はシュミレーションされ現在でも愛され続けています。
FLなどのDAWでさえ原点はここであると言って過言ではないでしょう。
人々が本気で生音なしのシンセのみで音楽を作り出そうとした結果...全然違う答えが待っていた。
しかしその独特なサウンドが今でも魅了し続けている、いやもしかしたら主流に変わりつつあるのかもしれません。
といったところでしょうか。

それではまた。
アディオス!

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