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ダブ-それは元祖リミックス-

こんにちは。
僕ことハクです。

いよいよルーツ・オブ・バンドDJの総括に入らさせて頂きます。
スクラッチをキメる、これはDJの演奏として最もわかりやすい部分です。
ですがそれ以外にも特殊再生屋として音を鳴らす役目がある、今回まで読み進めて頂いた皆様なら既にお分かりいただけていると思います。
その中でもトラックの作成やシーケンスのプログラミング、これはコンポーザーに近い存在であると言えます。
そしてそれらを演奏するのが「マニピュレータ」というミュージシャンなのではという道筋でした。

ちょっと視点を変えてみましょう。
バッハ、モーツァルト、ベートーベン...所謂クラッシクの作曲家。
勿論この時代にも名演奏家たちは存在していたはずです。
一方現代のミュージシャン、バンドマン、シンガー...この人たちが必ずしも作曲家としての役割を果たしているわけではありません。
しかし、どの時代の作曲家も演奏家も必ず「編曲」これを行っているのは事実です。

編曲...それはDJにとっても例外ではありませんでした。
編曲ってDJに深い関りを持つ現代の言葉に直すと「リミックス」にあたると思います。
そしてこのリミックスの原点とも言えるものに「ダブ」があります。
今回はダブについてお話をさせていただきます。


■ダブの起源

ダブって何なのかといとダビングのことです。
ある年代層以上だとそれが「複製」することだとすぐわかると思いますw
ダブ発祥の地ジャマイカ、そこのエンジニアがエフェクタをバリバリにかけまくって偶然生まれたそうな...
ダブにおいて最も重要な人物キング・タビーとリー・ペリーですが、発明したのはこのどちらかではないかと有力視されています。
これが概ね1968年頃のことです。

■簡単なクロニクルと派生

1968年頃にダブが発明され、1970年代にはあっという間に世界中に広まっています。
次いで1980年代にはイギリスを中心としてデジタルダブというジャンルがはやりました。
有名な人で言うとマッドプロフェッサーがいます。
そして現代に至ります。

ダブの世界はどこまでが正史なのかがあまり見えてこないので...一旦派生形も紹介しておきます。
ダブのトラックに詩の朗読をのせた「ダブポエトリー」
エレクトロニカにダブの要素を追加した「ダブテクノ」
2ステップの勘違いから生まれた「ダブステップ」

これは僕の個人的な感覚ですが...どれも正当な流れを汲んでいるとは言えないと思ってます。
本当に個人的ですがダブテクノは好きですw
あとダブステも最初期のみかっこいいと思えましたが、どんどんダブ要素が消えてどこがダブやねんって感じになってからは聴いてないです💦

■サウンドの特徴

まずは何といってもディレイで何回も繰り返すやまびこみたいなあれです。
通称「ダブ処理」なんて言われ方をして界隈では有名です。
あとリズムパートがかなり強調されて低音が強めです。
これ以上は僕みたいなド素人があれこれ言うより、その名も「DUB論」ズバリな本があるのでこれを読んでくださいw

かなり雑に説明しました、すみません💦
ただ、僕がここで皆様の頭の中に入れておいてほしかったのは...つまり、
「ん?これどうやって演奏に取り入れるの?」ということです。
これをやるのがダブエンジニアとかリミキサーとか言われるパートの人ということになります。

■バンドとダブ

ダブ処理を取り入れてるバンドの中には、工夫してライブ演奏している人たちがいます。
一つ目のパターンはちまちまエフェクタを踏み分けて何とかダブを再現する方法。
もう一つはエレキドラムなどダブ処理専用で鳴る楽器を仕込んでおく方法。
主にこの二つです。

いや...これは限界あるでしょw
ということで、本格的にダブ要素を取り入れてるバンドとなると、専門にこれをやる人がいります。
それがダブエンジニアです(バンドによってはリミキサーって表記されてたりします)
ダブエンがいると楽器演奏に集中できる、またおざなりなダブ処理だけでなくイコライジングなど音の強調もできるので...マジで全然違います。

いくつかダブエンが活躍しているバンドがいるので載せておきますね。

Asian Dub Foundation

Dry & Heavy

Mute Beat

■まとめ

僕はダブエンはマニピュレータの一種だと思ってます。
前回までの流れでは、三種の神器によって作成したトラックを再生してる=特殊再生屋だという見方もできると言ってしまいました。
今回の場合はバンド演奏に音響処理をかけるのも特殊再生屋...これは流石に言ってることメチャクチャだと自分でもわかってます。
ただこの概念を適用すると、ダブエンがやっていることはDJがやっていい表現拡張のギリギリ内側だと思えてきます。
これも僕のDJ演奏の糧とさせていただきます。

それではまた。
アディオス!

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