対クエスト六段戦
さて、今日の対戦相手はクエスト六段。
下図はクソ野郎戦法が不発し、さらに向かい飛車にされている状況。手番は僕。
45歩、同歩、同銀、88角成、同玉、33桂となった局面。
さて、上図で、銀を引く手もあるのかもしれないが、気合いで66角と打った。
以下、23飛と33の桂を守られ、44銀、同銀、同角となった下の局面
不利は不利である。こちらは王様が不安定である。しかしいくら不安定だからと言って、戦いの最中、78銀打ちなどとする展開にはなりそうもない。
相手の飛車の位置が窮屈で、33の桂馬にヒモをつけてるが、不安定。次に32銀などと打てれば良いが手番は向こう。打たせてはくれない。
42金、43歩、同金、32銀
となったのが下図。
一応、飛車と金の両取りをかけたようだが、こちらの角をとられながら金が逃げられる形なので、こちらもノリノリで指しているわけではない。
数手進んで下の局面。
ここでは、なんでかわからないけれど、互角ぐらいになっている。
将棋っていうものは、不思議だ。こちらは当たり前の手を仕方なく指しているだけで、向こうは自分が有利なのはわかっているのに、なぜか指す手が見つからない。
そんな状況がままある。
2分切れ負けなどというルールなら、なおさらである。だから、投了なんて本当にもったいないのである。
指してれば勝手に難しくなることがあるのだ。
上図は49銀と飛車金を両取りにかけることができる、と思った方は、49同龍ととられてギャッと叫ぶことになる。
何度も言うが、お互いの玉、お互いの飛車、お互いの角の位置は、急に盤面をぐしゃぐしゃにされても復元出来るぐらいは、意識しておかないといけない。ワザをかける時にこれらのポジションが重要だからだ。
そして、向こうもレーティング下位のクソ野郎に負けたくないであろう。しゃにむに攻めてきたが、だんだんと空振りだす。
下図は68銀と打たれた局面。
この次の一手で僕は優勢を意識した。
級位者の方は考えてみてほしい。
僕が指した手は、下図。
36歩。14の角の効きをたったの一枚の歩がガッシリととめている。
57銀成、同龍、36角とすれば角は効きを取り戻すが、59龍と銀を取り返すと、銀二枚と金の二枚替えである。
二枚替えは基本的に二枚替えしたほうが有利である。
下図はさらに進んで、最終盤。ここで僕の手番だが、簡単な詰みがある。
71角、92玉、93銀、同桂、82金までの詰みである。
実戦もそうなり、終了。
クソ野郎戦法は、不発に終わってからもしぶといのだ。
本局はたまたまなぜか勝てた将棋であるが。