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『辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦』

『辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦』

著者:高野秀行、清水克行
出版社:集英社インターナショナル
発行年:2018年4月10日

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(内容紹介)
常識が覆され、新たな知が拓かれる!
「面白い本を読んだら誰かと語り合いたい」から始まった辺境ノンフィクション作家と歴史家の読書合戦。意図的に歴史と文字を捨てた人々『ゾミア』、武士とヤクザが渾然として一体だった時代の『ギケイキ』、キリスト教伝道師をも棄教させた少数民族『ピダハン』……。
古今東西の本を深く読み込み、縦横無尽に語り、通説に切り込む。
読書の楽しさ、知的興奮、ここに極まれり!
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 前作『世界の辺境とハードボイルド室町時代』とはまた違うベクトルでの対談本です。高野さんと清水さんによる、二人だけの読書会。その片隅で、こっそりと耳を傾けている体で、私は本を読み進めていきました。相変わらずの注釈の数。やはり参りました。また、こういう対談本ですと、課題本についてああだこうだ話し合っているのを読むだけで、何だか読んだ気になってしまって良くないなあと思ってしまうことしばしばですが、今回はというと……。選ばれた課題図書はどれも気になりましたが、標準語の萌芽は室町の昔からという考察が書いていある『日本語スタンダードの歴史』(野村剛史/岩波書店)と、軍記物『将門記』を読んでみたいなと思いました。そのなかでの、イブン・バットゥータ著の『大旅行記』全八巻は「すごい……」としか言いようがありません。私的な意見ですが、これらは長期休みにしか読みたくないような書物です。
 とにもかくにも知的好奇心をくすぐる面白い本です。表紙も素敵です。

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