『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』
『年収200万円でもたのしく暮らせます コロナ恐慌を生き抜く経済学』
著者:森永卓郎
出版社:PHP研究所 (PHPビジネス新書)
発行年:2020年7月21日
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森永卓郎さんといえば、私は「がっちりマンデー!!」がまず思い浮かびます。
実家にいた頃、日曜の朝は必ずといっていいほど、「がっちりマンデー!!」と「サンデーモーニング」を流し見していました。両親の暗黙のルーチンだったのかもしれません。その影響で、一人暮らししている今でも「がっちりマンデー!!」は録画して見るようにしています。(その知識が身になっているかどうかは……さておき。)
そういうことなので、書店で新型コロナウイルス関連の新書のコーナーを眺めていたとき、森永さんの名前を見つけて、「おっ! 知ってる名前だ!」と気持ちが少し高まりました。そして、この魅力的なタイトル! そういえば、この前見た「がっちりマンデー!!」で森永さんは自分の農園を持っていると仰っていたので、その生活スタイルと何か関係があるのかなあ、と思ったりもしました。
買って読んでみると、経済に詳しくない私でも理解できる(ような気がする)内容で、すいすい読むことができました。
ただ、何回かは読むのを止めて、考え込んだりもしました。例えば、「新型コロナウイルス禍が発生しなくても株価の暴落は生じたと思われます」(p.21)に驚いたり、「首都直下地震」(p.26)のことを忘れていたことを恥じたり……。
株もこれから少しずつ勉強するために本を数冊手元に置いているので、第4章の「日本株が危ない!~成功する投資、失敗する投資」はとても興味深かったです。
あと、森永さんの実体験が伴っているので「トカイナカ」は、なかなかの説得力がありました。
いま、会社の転勤で石川県にいて、定期的に「出身地である東京に戻りたい」願望が沸き上がるのですが、「コロナ」「テレワーク」「首都直下地震」というワードが頭の上にぐるぐると回って、「戻るべき場所は本当に東京なのか」という新たな考え事が出てきてしまい、軽いめまいを起こしてしまいました。
本書を読み終えたあと、読書中頭の片隅にちらついていた『年収100万円で生きるー格差都市・東京の肉声ー』(吉川ばんび/扶桑社新書/2020年5月1日発行)をもう一度手に取りました。
トランクルームや軽自動車で寝泊まりする方、田舎暮らしが失敗して何回も転職している方などの話を読んで、いつ自分の身にも同じ状況が襲ってくるか分からないこの先行き不透明な世の中、決して「他人事」ではないな、と思いました。
森永さんのように、賢く、楽しく暮らしていけるよう行動していきたいです。
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