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【詩】満天に不幸がきらめいて

満天に不幸がきらめいて(脳内イメージ)

満天に不幸がきらめいて
脳みそが浜辺のやうによこたわつてゐるふゆまくら
”お誕生日おめでとう” 
サイレンの音して ウクライナ
聖夜にもミサイルが降る

書を捨てろ 
銃が先だ
この十字架が目に入らぬか

あ。シャボン玉。
あれは ばくだんよ

”お誕生日おめでとう” 

 カミはミテイル Yes!
 カミはミサイル Yes!
 カミはコガイル Yes!

  またサイレンだ

 まさしく 三鬼夜だ

満天に 不幸きらめく 降誕祭  

 ”お誕生日おめでとう” 

夜が赤裸々に動き出す
突然現れる 花びらの闇

モネマネ
もねもか

あねもね

あねもねがぼくをざわつかせている

 あねもねは夏には枯れて球根になり冬の地下壕で春を待つ
 あねもねは風の十字軍によってはこばれ春に花を咲かせる

  せきらら らららんど

Party! da 夜は
一千億光年先まで不幸でざわついている

”お誕生日おめでとう” 

満天に煌めいている不幸

たばこ たばこがない

  (意識脱臼)

あさがやがやあさがやましい
だから

夜明けは遠いなうみその夜空だ


イブの夜に聖夜の句を漁ってたら西東三鬼をみつけてしまった。
  満天に不幸きらめく降誕祭 
これがいけなかった。
そして、そのときサイレンがなった。とどめである。
目を閉じると、ぼくの脳内は満天のノイズが瞬きっぱなしになった。
つまり、眠れなかったのである。
 三鬼、おそるべし。
くれぐれも、寝る前には目にしないように。
 よけいな忠告です。

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