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【詩】春の道化師
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春の道化師
知らないことを知っているといい
知っていることを知らないという
春の嘘は
だから
あけぼののパン屋のようないい匂いがする
その匂いにつられて
自由を分からないひとりの人類は
幾千万以上ものものとなってかり出され
英霊という廃棄物となる だから
美しい嘘が産道のような地下水道を通り
今日も広場で噴きあげている
そうやって真実という嘘が嘘という真実になると
もうピエロは耐えられない なみだで化粧を落とし
秘密の港から命がけで脱出する
月は青い血を滴らせ
海辺は涙の砂がひろがる だけど
黄色いドレスのキューバ娘が
俺を待っているのさ などと
ザリガニみたいな戯れ言をつぶやきながら
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