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2025年、年頭のご挨拶
旧年は、私たち石川県に暮らす者にとって忘れがたい一年となりました。それでも、いまこうして新しい年を迎えられたことに感謝し、初春を歓びたいと思います。
世界はインフレの時代に突入しています。しかし私たちは安易な値上げに頼らない道を選びたいと考えています。コストをそのまま価格に反映させるだけでは、お客様に過度な負担をかけ、金沢箔の魅力ある市場を狭めてしまう可能性があるからです。
私たちが目指しているのは、「高付加価値」を追求することです。それはデザイン価値、使用価値、そしてブランド価値という形で、お客様に感動を届けることに他なりません。箔一は、これまでも困難な状況下でも新しい商品づくりを続けてきました。その背景には、「より良いものを、より高い品質でお届けしたい」という強い思いがあったからです。
また、技術革新の時代においても、私たちは「手仕事の価値」を忘れてはなりません。生成AIをはじめとした先端技術が進化を遂げる中、私たち人間が持つ「これまでにない新しい価値を創造する力」は、何ものにも代えがたいものです。人の手と心が生み出す独自性こそが、これからの時代に輝きを放つのだと信じています。
2025年は、箔一にとって創業50周年という大きな節目の年です。
この記念すべき年を機に、私たちはさらに新しい発想に挑戦し、職人の技と知恵を結集して「高付加価値」を形にしていきます。そして、金沢箔という日本が誇る工芸品を通じて、日本文化の魅力を世界中に広めていくことを使命とします。
本年も、箔一をどうぞよろしくお願いいたします。
皆様にとって素晴らしい一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。