パートさんとの会話の大切さ
当社は全従業員250名のうち、170名もの方がパートさんです。
私は、この方たちと日常的に会話をするようにしています。現場から率直な意見もいただくこともあり、様々な情報を聞かせてもらうことができるからです。
ときおり、新しく入社された方に驚かれることがあります。
当社の前に勤めていた会社では、経営トップが話しかけてくることなどなかったというのです。そういう話を聞くと、逆に意外に感じます。一人ひとりのスタッフと話をせずに経営をするのは、むしろ難しいのではないかと思います。
箔一は、ほんの小さなものづくりの工房からスタートしました。
その頃からパートさんに助けていただきながら成長をしてきました。そうしたスタイルはいまも箔一に息づいています。
組織をピラミッドで表すと、一般的には頂点いるのは経営者です。その下に役員がいて、中堅社員、一般社員、パート社員らが順番に下から支える構図をイメージするでしょう。
私はこうした組織図とは、逆の形が箔一にふさわしいと思っています。
頂点にいるのはお客様です。次は、そこに直接接点を持つ現場のパートさんや一般社員。それら役員や中堅社員が支え、一番下で私がそのすべてを支えていくという逆ピラミッドです。
組織図を見れば、お客様の一番近くにいるのは若手社員やパートさんたちであることがわかります。
私が、こうした人たちと話をしたいと思っているのは、いつも鮮度の高い情報を持っているのは、彼ら、彼女たちだからです。
お客様に喜んでいただいたこと。逆に、お叱りをいただくこともあるかもしれません。そうした情報は、もちろん社長の私にも伝わってきます。ですが、役職者を通してではなく本当にその状況を体験した人に話を聞かなければ、実際の事はわかりません。
日々、パートさんとの会話を重ねることで、お客様の声もわかるようになってくるのです。