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「対冲(冲動)の理解」
算命学の大切な技法の中に
位相法というものがあります
十二支の関係性を詳しく見るのですが
一般の算命学の入門書では
ほとんど触れられることはありません
深い理屈を基にして
展開する技法なので
簡単には理解することはできません
時間をかけてじっくりと
取り組む必要があるでしょう
そのことを踏まえながらも
今回は位相法の中の
対冲(冲動)について考えてみたいと思います
対冲(冲動)の形
宿命内の位相法で言うと
三つの地支の相互関係を分析するのですが
大別すると
合法(融合条件)と散法(分離条件)に
区分することが出来ます
今回扱う冲動は散法に区分されます
十二支を「子」から順番に
円周上に配置したものを十二支盤と言います
時計の文字盤で言えば
12時が子で1時が丑・・・
そして11時が亥になります
12時の真反対の場所は6時ですが
十二支では午が配置されます
なので
子と午は正反対の位置関係になります
このような十二支の関係性を
冲動と言います
つまり
十二支の組み合わせの中には
六組の冲動があることになります
子は五行で言えば水性で
午は五行で言えば火性ですから
子と午は水性と火性という性質的にも
真反対の関係性になっています
季節で言えば
子は12月で冬です
午は6月で夏です
以上の説明で
お分かりいただけると思いますが
この冲動は互いに一番遠い関係性なので
極端に言えば
相容れない関係とも言えます
つまりは
ぶつかり合うような関係ですし
壊し合うような関係です
宿命内の冲動
宿命内にこのような冲動があれば
ガタガタした宿命と言えます
位相法はその人物の現実世界での
現象を見ることになりますから
散法(冲動・刑等)がたくさん出ていれば
山あり谷ありの
動乱的な人生行路になるだろうと
予想するようになります
地支を人物の場所という観点で見れば
散法は身近な人たちとの関係が
ガタガタするという意味になりますから
人間関係に恵まれないという可能性も
あり得ます
例えば
年支と日支が冲動になれば
母親(年支)と嫁(日支)が
何かと揉めやすいかもしれません
また
地支を社会(年支)や家庭(日支)という
観点から見ることもできます
もしも
年支と日支が冲動になっていれば
仕事と家庭が両立しにくく
シーソー関係になると見ることもできます
仕事がうまくいけばいくほど
家庭がままならないということが起こり得ます
同じ冲動が成立していても
その人物の置かれている環境や状況によって
解釈の仕方は変わります
位相法は形や現象を示しているだけなので
それが吉か凶かはまた別問題になりますし
その人がどんな気持ち(喜怒哀楽)になるかも
決めつけることはできません
なので
宿命だけを見てああだこうだと
本当は言えないということになります
その人物がその位相法を
どのように消化しているかの生情報が必要です
対冲(冲動)の活用
年支が後天運などで冲動になるとすれば
仕事面で冲動現象が出てくる時期だ
ということになります
仕事が滞るというマイナス的な解釈も
できますが
もっと幅広く解釈することもできます
つまりは
仕事面で破壊・分裂・衝突などの現象が
起こる時期だということになるのですが
もう少し砕けたソフトな表現をすれば
細かくなるという意味ですから
仕事が細分化されると解釈できます
この時期は複数の仕事に従事するとか
自営業であれば商品の種類を増やすとか
販売方法を多元化するとか
そういう現れ方も考えられます
なので
こういう時期に経営の方法や仕事の仕方を
変更するのはアリとなるでしょう
日支が冲動になれば
家庭などが分裂するということで
あまり良い暗示ではありませんが
単身赴任などで消化することも
あり得るでしょう
日支を物事の結果(蓄積)の場所である
という観点で見れば
冲動を上手く消化できるかもしれません
わかりやすい話で言えば
貯蓄などが
細かく分かれる現象が起きる時期と考えれば
今までの定期預金などを
投資信託・株などの複数投資に振り向けるには
良い時期と言えるでしょう
このように見てくると
冲動だからと言ってガックリする必要はありません
問題はその現象をどう活用するかなのです
この冲動される地支(蔵干)から出る星を
分析をすれば
より深く宿命を読むことが出来るようになります
例えば
玉堂星が冲動されているとすれば
知識欲が細分化されるわけですから
あれにもこれにも興味を持って
習得本能がまとまらない姿になります
なので
物事の判断や決断がブレて
大事な決断はしない方が良いだろうという
解釈も成り立ちます
***
最後まで読んでいただき
ありがとうございました
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