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「好運は幸運か?」

人は誰しも
幸運に恵まれた人生を歩む事を
願うものですが
不運に見舞われる可能性も
覚悟しなければならないでしょう

自分にとって得になる状況が巡れば
それは好ましい事なので
「好運」と名付ける事が出来るかも知れません
しかし
「好運」が「幸運」かどうかは分かりません

今回はそんな幸運(好運?)について
アレコレ考えてみたいと思います


そもそも人生とは?

会議などで
「そもそも・・・」と言い出す人は
嫌われる事も多いようです
しかし
私などは結構「そもそも論」を
言い出しやすい人間ではあります

人生がバラ色に包まれる事は
おそらく多くの人の願いだと思います
一生がそのバラ色の世界で終始すれば
嬉しい事でしょうが
実際にはそんな事はないでしょうね

算命学的に考えても
陰陽の原則からして
陽と陰は交互にやって来るのが
この世界(宇宙)の理です

ズーッと良い事ばかりであれば
それは自然の法則に反する姿ですから
いずれこの世界から
退場させられる時が来るでしょう

そもそも人間は
未完成というか未熟な存在として
生まれて来るのです
20年もかかって
良い事や悪い事などを経験し
徐々に人として整い
一応一人前になれるのです

しかしそれとても
人としてのスタートラインに
立っただけであり
生涯を通じて
どう人間性を磨いていくかという
課題を抱きながら一歩一歩進んで行くのが
生涯というものではないでしょうか?
人生は「禍福あざなえる縄の如し」で
鍛えられて行くのです

宿命消化と人格

「宿命」が財星を生かす事を求めていても
ただ財を手に入れる為に頑張れば
それで役目を果たした事になるのでしょうか?

財運のある宿命で巨万の富を得ても
私利私欲の為にその財を使い
人間としての心の在り方が歪んでいれば
その人生は成功したように見えたとしても
人格的な側面から見れば
果たして人生を全うした人と
言えるでしょうか?

算命学では
心の次元というような事を言いますが
要するに財星を生かす事を通じて
人間性の向上が計られるというのが
本来の人の在り方(財星の消化の仕方)
だと私は思います

名誉を得る宿命の人でも同様で
その達成過程において
心が磨かれる事があってこそ
その名誉は意味を持つのだと思います

五本能のどの星を稼働したとしても
そのプロセスを通じて
心の次元を上げて行く事が
人が生まれて来た意味だと思います

どんな環境も学びの環境

社会的な成功を手にする為の苦労を通じて
人格が備わるという人生もあれば
挫折と失敗の繰り返しを通じて
温かい人柄を手に入れるという人生も
あるのです

当然逆に
成功して傲慢な心を作る場合もあれば
挫折して怨みの心を作る場合もあるでしょう

算命学的に考えれば
自分の宿命に合わない環境にあって
苦しむ事があったとしても
問題はその経験から何を掴むかです

そんな合わない環境を如何に脱するかを
考えるのが算命学ではあるのですが
人生はそう簡単に自分の環境を
チェンジ出来ない事もままあるでしょう

宿命と環境の不一致で
擦り潰される感じを持つかも知れませんが
それを貴重な体験として
人生の糧を得るチャンスに
する事も出来るのです
どんな環境でも
心掛け次第で人生の肥やしになると思えば
無駄な環境はないと言えます

要は同じ「もがく」のでも
どんなベクトルで「もがく」かです
心を向ける方向を誤ると
心が腐る事もあり得ます

夢があったり目指すものがあったりすれば
転換の時が巡る事で
自ずと芽が出る様になるのです

若い時の苦労

若い内は「苦労は買ってでもしろ」とは
良く言われたものですが
今時は通じないでしょうか?

例えば
若い時に守護神が回って来て
良い運勢(好運)だとしたらどうでしょう
単純な話
若くして仕事が上手く行って
トントン拍子に出世する事が
あるとしましょう

これは嬉しい事(好運)のようですが
長い目で人生を見た時に
砂上の楼閣になりはしないかと思います
好運が幸運だとは限りません

「鉄は熱いうちに打て」と言われるように
若い時には多少の挫折や失敗をしても
仕事や人生や自分自身について学ぶ事の方が
より重要だという観点もあるのです

回って来る後天運は選べませんが
生き方の内的姿勢として
若い時は全てが学びであり吸収です
試行錯誤であり実験なのです

晩年が近づけば・・・

晩年に近づけば
如何に継承するか還元するか手放すか
という問題意識です

ここで自分の知識や地位や財を
後継者に譲らなかったり
社会に還元しなかったり
抱え込んで執着し手放さなかったりすれば
「美」ではなく「醜」です

例えば
晩年期に財運が回って来て(好運)
実際に財に恵まれたとしても
それで晩年が幸せになると断定する事は
出来ないでしょう

むしろ
自分の財欲が露わになり
その財に対する独占欲が
生じてしまうかも知れません
あるいは
その財ゆえに家族に亀裂が入ったり
するかも知れません

晩年期の人の生き方は
やはり継承ですから整理の時期なのです
過度な財や名誉はもしかしたら
人生の終盤では
余計で邪魔なものになるかも知れません

人の幸せを心の在り方(心の次元)と考えれば
外的に恵まれた環境が
必ずしも人を幸せにはしないでしょう
むしろ逆になる事だってあるのです

***

言いたかった事が
どれくらい表現できたか
分かりませんが
「運勢が良いという事」で全てが
語れるわけではないと思うのです

最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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羽久風
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