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「生木と死木」

先回は日干丙と日干庚について
その強弱をテーマにして書きました
今回は日干が木性(甲・乙)の場合の
宿命の見方をアレコレと
考えてみようと思います

甲木と乙木

日干が甲や乙の木性の宿命に関しては
「藤羅繁甲(とうらけいこう)」として
一度書いています
有料記事になっていますが
関心のある方は覗いてみてください
今回は別の観点から日干甲(乙)に
ついて書いてみます

五行にはそれぞれ特徴があるのですが
木性は五行の中で唯一の生命体である点が
大きな特徴になります
甲木は樹木であり乙木は草花です

甲木は何十年何百年と
成長し続けますが
一旦切り倒せばそれで死にます
乙木は1年毎に枯れて死にますが
直ぐに再生して翌春には
また繁殖し出します
木性には命があるので
生死という観点で
木性の宿命を見ることが
あるのです

日干甲

日干甲は当然ながら月支(季節)に大きく
影響を受けます
ザックリ言えば
春夏生まれ(月支:寅卯辰巳午未)の甲は
元気に生育し繁茂します
秋冬生まれ(月支:申酉戌亥子丑)の甲は
成長が止まり葉を落として
仮死状態とも言える姿になります

本来樹木(甲)は太陽と雨が必要ですが
秋冬の樹木には太陽や雨を与えても
成長することはありません
むしろ雨(水性)は不用です
弱っている樹木が更に冷えてしまいます

日干甲は水性が多すぎると
浮木(腐木)ということで
運勢が定まらず衰退する姿です
この場合は根付く土性が欲しいですね
土性は土剋水と水性を抑えてもくれます

また
日干甲は根があることを喜びとします
万が一根がなければ
大きな樹木には成長し難く
寿命も心配という状態になります

生木と死木

前項で述べた
春夏の樹木を生木と言い
秋冬の樹木を死木と言います

日干甲が生木になる宿命の人は
そのままの姿で自己表現をしていく
そんな生き方が良いでしょう
元気よく生き生きと地に足の付いた
しっかりした生き方が
宿命を伸ばしてくれます
あっちにフラフラ
こっちにフラフラでは
人生が生きてきません

生木の宿命でありながら
覇気のないしょんぼりした生き方を
しているとすれば
当然ながら運は開けません

対して
日干甲が死木になる宿命の人は
森から切り出してこそ
能材(建材など)として
人々の役に立つようになります
なので
周りの人たちの役に立つような
そんな生き方が向いています
我がままを言って
ああはしたくない
こうはしたくないとなれば
確実に運勢は下がります
自分の事情や都合ばかりを
優先しようとする生き方では
この宿命からは外れてしまい
運勢を落とすことになります

どうぞ私を使ってくださいというような
謙遜な姿勢が運を呼び込みます

補足として
甲木を能材として切り出すには
庚金という斧が必要です
しかし
この斧がなまくらでは
折角の木材もきれいな能材として
切り出すことが出来ません
先回書きましたように
鉄の塊で樹木をなぎ倒す羽目になります
なので
切れ味の良い斧(庚金)にするための
丁火が必要になります

日干甲は庚と丁が揃えば
ありがたい宿命ということになります

以上見てきたように
同じ日干甲であっても
季節によって
相応しい生き方に違いがあります

当然ですが
どちらの宿命が良いとか悪いとか
そういう事はありません
冒頭掲載の写真のように
生木として森を形成する生き方も
大切ですし
死木(能材)として建築物を構成する
生き方もまた重要です

要は
己の宿命の特徴(役割)を知り
如何にその特徴を発揮できるか
ということになります

宿命を生かすも殺すも
私次第なのです

***

最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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