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ワークショップ紹介その3 系統樹モビールをつくろう


ワークショップ紹介第3回は「系統樹モビールをつくろう」です。


突然ですがみなさんは系統樹というものを知っていますか?

系統樹とは生物が2つのグループに分かれることを繰り返して、現在のようなさまざまな種類になったことを表す図です。

例えば下のようなものがあります。

系統樹の末端は現在、根本は過去をあらわしており、最近に分かれた生物ほど近いグループ、昔に分かれた生物ほど遠いグループです。例えば下の図ではモミとヒイラギは最近に分かれた近いグループ、モミとアンモナイトは昔に分かれた遠いグループということがわかります。

系統樹 年代

………難しい。


ある日、とある博物館のワークショップでモビール(飾りを糸で棒に吊り下げてバランスをとる飾り)を目にして気づきました。

参考画像:モビール

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系統樹って向きを変えるとモビールみたいだな………


系統樹とモビール


そこで考えたのがこの系統樹モビールです!!

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内容紹介

このワークショップではさまざまな生物のイラストを飾りとしたモビールをつくります。重要なのがその配置でありイラストの生物の系統樹での位置関係を反映したものとなっています。

たとえば下の写真のモビールではサンタクロース(ヒト)、トナカイ、シチメンチョウ、クリスマスツリー(モミ)、ヒイラギが実際の系統関係に沿って配置されています。

系統樹とモビール

これにより一見ただのクリスマス飾りに見えるモビールが生物の進化を学べるものとなっています。

イベントの様子

クリスマスを10日後に控えた2019年の12月15日(日)にせんだいメディアテークで開催されたミュージアムユニバースでこのワークショップを行いました。

ミュージアムユニバース~すてき・ふしぎ・おもしろい~
2019年12月14日
(土)、15日(日)開催
https://www.smma.jp/event/museum_universe2019/

イベント写真 (2)

このワークショップに使う生物はどんなものでもよいのでイベントの場所や時期にあわせたものを使える無限の可能性が秘められています。これからもブラッシュアップを重ねながらさまざまなイベントで使っていきたいです。

おわりに

ワークショップ紹介第3回として、系統樹をモチーフにしたモビールをご紹介しました。
引き続きほかのワークショップの紹介記事も投稿していく予定ですので、是非ご期待ください!

また、みちのく博物楽団は新入団員を募集中です。
この記事を読んで「自分もワークショップを作ってみたい!」と思った方は、ぜひ一度下記の宛先までご連絡ください。
見学も大歓迎です!

みちのく博物楽団連絡先
Email: hakubutsugakudan☆gmail.com (☆をアットマークに変えてください)
Twitter: @michihakutohoku




おまけ

突然ですがクイズです

下の系統樹のうち正しいものはAとBのどちらでしょう?

類人猿系統樹






正解は……




両方です



上の系統樹が示すことはヒトとチンパンジーの共通祖先がゴリラの祖先と分岐した後にヒトの祖先とチンパンジーの祖先が分岐したという分岐の順序だけであり、ヒトとチンパンジーのどちらがゴリラに近いとはいえません。

この性質は「系統樹の分岐の根元は回転可能」と表現されます。

実は系統樹モビールはこの性質を棒がくるくる回るモビールで表現したかったことが発想の出発点になっています。しかし説明が難しくなりすぎるためワークショップでは割愛したという裏話があります。

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