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エッセイ カラス

お寺近くのベンチで休んでいると、
カラスが桜の木の枝にとまっていた。

カラスは案外大きい鳥だ。
両の翼を広げると、1メートルはある。

そのカラスが、カアカアと
叫びながら、お寺の方を警戒してる。

何かと思い、そちらを見ると、
一羽のカラスが、
木にとまってるカラスに向かって、
飛んでくる。

枝の上で争ったのち、
木にとまってたカラスが、
飛んできたカラスを追い払った。

逃げてくカラスを目で追いかけると、
もう一羽のカラスを引き連れて、
リベンジマッチが始まった。

これには敵わないと、
木にとまってたカラスは、
すぐに、逃げていく。

カラスの世界も大変だ。

街に住むカラスには、
天敵などいない。

いつも小鳥たちを追い払い、
空を悠悠と羽ばたいて、

人を見ては、カアカアと鳴いて、
かといって、逃げるでもない。

彼らは人を怖がらない。

真っ黒な目で人を見つめて、
じっとしている。
何もできないことを知っている。

そんなカラスにも天敵がいた。
それは仲間のカラスだった。

なんとなく、
人に似てないか。

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