Blue point of view 2

「やばい」
俺は気づくと、そうつぶやいていた。もう残りの金がほとんどない。今コンビニで買った水とパンを食べながら、人のいないバス停で、降り注ぐ太陽の光から隠れるように座り込んでいた。次の食料を買う金はもうない。このままどうしようか…… パンを水で流し込むと、俺はまたあの星を探しにふらふらと歩いていく。昨日の夜に見て以来、もうあの星は見ていない。昨日はふらふらと車道に出て、危うくトラックに轢かれそうになったときに、あの星が見えたんだ。クラクラしながらなんとか歩道に戻ったけれど、そのときにはもうあの星は消えていた。もしかしたらあの星は夜の方が見つけやすいのかもしれない。
「俺はあきらめない」
ひとり自分を励ますように俺はささやき、夜をさまよう強さを目に宿して、ふらふらと歩き出した。唯一の希望のように見えたコンビニの光が、だんだん遠くなっていく。でも、もう希望なんていらない。初めからそんなものなかったのだから。沙羅の無邪気な笑顔が、脳裏に一瞬だけ揺らめいた気がする。ちらつく幸せな幻を無理矢理ふりはらって、俺はただひたすら夜をかき分けていった。どこか絶望を研ぎすますことのできる、空気の嫌らしいほど澄んだ試験管の中のような清潔な場所へ、俺は旅を続けた。

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