のほほんふたり暮らしを読んで
無事に母親の年末年始休暇が終わり、通常運転に戻りつつあります。
母親と仲が悪いわけではないんですが、不機嫌だと八つ当たり先になってしまうのがキツイ。しかもどこでスイッチが入るかわからない。
今はそんなに深刻じゃないんですけど、子供の頃は大変でした。
それはまた今度記事にしてみようかな。
今日はほんわかしたお話を。
阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし
しばらくぶりのエッセイ本。
中学生の頃に読んだ以来です。(読んだタイトルは忘れた)
表題の通り、非常にのほほんとした雰囲気の本でした。
阿佐ヶ谷姉妹の二人の人柄が、文章にもあらわれているなあという印象。
リレー形式で交互に書かれているのですが、もうどっちがどっちだかわからなくなる(笑)
等身大の日常が切り取られていて、6畳一間での「同居」が赤裸々に書かれていました。
お二方の書下ろし小説もありまして、これがまあ面白い!
日常を切り取った不思議なお話と、前に踏み出せない女性の、切ない恋のお話。
どちらも引き込まれて、何とも言えない不思議な読了感。
もう一度読みたい、と思わせる作品でした。
全編を通して思うのは、お二方がお互いに尊敬しあっているんだな、ということ。
そしてお互いが、「こう思っているんだよ」という意見に対して、「そうなの、わかったわ」とその意見を重んじていること。
狭い部屋でのふたり暮らし、普通なら喧嘩ばっかりでギスギスとした雰囲気になりそうなものですが、そこをおふたりは上手くやっているのが正直すごいなと。
自分の主張を押し付けないし、意見されても反発しない。
文章にすればたったこれだけのことですが、これが意外とできないのが人間というもの。
「あなたはそうなのね」で解決策を出したり可能なラインまで譲歩するのは難しい。
それを日頃からやっていて、お互いのことをお互いに尊重しあっているからこそ、こういう雰囲気を保ったまま生活できるし、そのままそれが芸風になっているんだな、と思いました。
読了後、一気に阿佐ヶ谷姉妹に親近感が湧きました。
こういうふうに過ごせる友人が私にはいないかもなあ。
ほんのちょっぴり羨ましくなるのでした。
つむら。