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2025年の元旦、悶々としている
今日は元旦なので年賀状が届いた。
私はこの3年、年賀状を書いていない。2年半前にパソコンを新調した際、年賀状ソフトの住所録を移行できなかったので、以来、年賀状は作っていない。
暗証番号がわかれば、移行は簡単に出来るはずだった。しかし、暗証番号なんて忘れていて、打ち込めなかった。その上、暗証番号を変更しようにも、本人確認のメールは、とっくに解約した古いメールアドレスに届くことになっていて、変更が出来なかったのだ。
私が時代にマッチしていないだけなのだが、セキュリティとか、最近は糞メンドクサイ。一々本人確認の画面が出てくる。結局、年賀状も諦めた。大した枚数ではないのだから、手描きにすればいいのだが、そんな気力もないのだ。
ズボラで申し訳ない。
そんな私にも、年賀状を送ってくれる人がいて、今年も何通かが届いた。失礼をして申し訳ないと思いつつ、やっぱりもらうと嬉しいのだ。勝手なものだ。
その中の1通に、イ・ランの国会前ライブが素晴らしかったと一行添えたハガキがあった。古くからの知り合いというか、私が若い頃の師匠にあたる人からの年賀状だ。
韓国では先日、尹大統領が非常戒厳を発令して、大きく揺れている。戒厳令は数時間で撤回されたが、民主主義を守ろうと一般市民が国会前に集まってデモをし続けている。
下に貼り付けた動画は、そのデモに集まった人たちを前に、イ・ランが「狼が現れた」を、合唱団と一緒に、みんなで歌っているものだ。
イ・ランは、韓国のシンガー・ソング・ライターで、多分、まだ30代だ。日本のアーチストと違って、政治的な発言もしっかりする。
数年前に、シンガー・ソング・ライターの柴田聡子と一緒にアルバムを作っていたので、私はイ・ランのことを知った。イ・ランは、作家(エッセイストか?)でもあって、日本でも数冊が翻訳されている。
この動画を見ていると、理由はわからないが、力が湧いてきて、気分が高揚する。高揚しながら、でも、後頭部が醒めてくる。こういった事態に直面した時に自分はどうするのだろうか、と考えさせられるからだ。
イ・ランの動画を見ながら、30年以上前の、艾敬(アイジン)の「我的香港」という曲を思い出した。
1990年代の前半に作られた曲で、1997年に迎える香港の中国返還について、個人的な心情を歌った美しい曲だ。
当時、誰しもが楽観はしていなかったが、現在のようになるまで自由が制限され人権が束縛されるとは、予想していなかった気がする。
艾敬も、年賀状の先輩が好きだったアーチストだ。
それにしても、世界中、どうなってしまうのだろうか?
そして、それはそれとして、私の場合、目下の大問題は、自分の生活の再建だったりする。私は長らく自営業だったので、ほぼ国民金だ。貯金もあらかた浪費してしまったので、死ぬまで働かないといけない。なんだかな、だ。
2025年の元旦、私はこの2つの曲を聴いて、悶々としている。