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土鍋の炊飯時間のデータ
夫は単身赴任中に土鍋でご飯を炊くことにハマった。
単身赴任が終わり、一緒に住むようになると土鍋ご飯の素晴らしさを訴えてきた。
今まではガス火だったから夫の言う通りに土鍋でご飯を炊いていた。
1合なら強火で11分、蒸らし20分。
1.5合なら強火で13分、蒸らし20分。
「すごくない?美味しいだろ?全然違うんだよ!時間も短いし、簡単だろ?」
今の住まいに引っ越してきてからはオール電化で土鍋が使えなくなってしまい、夫は炊飯器のお米をしょんぼりと食べていた。
IHで使える炊飯用の土鍋をネットで検索してはいたけれど、ガス火の土鍋と同じ水準を求めていた夫のお眼鏡に叶うものはなかなか無かった。
・炊飯の途中で火加減の調節が要らないもの。
・値段が3,000円くらいのもの。
・炊飯器より美味しく炊けるもの。
結局、見つけられず保留にしていた。
先日ホームセンターでIH用の「炊飯もできる土鍋」が売りつくしセールで安くなっていたので、試しに買ってみた。
ネットに書いてあった炊飯時間を信じて炊いてみる。
中火(メモリ6)で8分、弱火(メモリ2)で10分、蒸らし10分。
思いっきり焦げた。
ガリガリと削ろうとする夫に
「次回もっと焦げちゃうかもしれないからやめて」
と言い、泣く泣くふやかして流した。
「次は最初の中火の時間を1分減らしてみて」
と言われたけれど、とにかく焦げつかないことが大事な私は
中火(メモリ5)で4分、弱火(メモリ2)で10分、蒸らし10分で炊いてみた。
焦げはしなかったものの水分が出てしまっていた。
「は?言ってた時間と違うじゃん!」
「焦げなかったし、とりあえず火は通ってるよ」
「そういうことじゃない。最適な時間を探すためには1分ずつ試していかないと」
理系の夫はデータを取るように炊飯時間を少しずつ変えていく。
言う通りにしない私にカチンときたようで不機嫌そうに
「まぁ、俺は何もしないで口ばかり出してるだけだから。」
「もうヒカルの好きにすればいいよ。ただ最適な時間がわかればヒカルが楽だろうと思ったから」
私が早く簡単にご飯を炊けるようにするために、あと土鍋ご飯が良いと言っている申し訳なさで、ついキツい口調になったんだろう。
ただあまりに夫が理系過ぎて何だか笑ってしまった。
私は土鍋でも炊飯器でもどちらでも良く、あまり違いもわかっていない。焦げてなかったので成功したくらいに思っていた。
「炊飯器より不味い」と言われ「そう?、、ね」
「もち麦に芯が残ってる。ほら、中が白いだろ?」
「そう?、、ね(み、見えない、、)」
とにかく美味しくないのは良くないので、次は言われた通りにしてみる。
「でもさ、ホームセンターのヤツだよ。この子がどれだけのポテンシャルを持ってるのか。ガス火の炊飯土鍋クオリティを求めちゃかわいそうかもね」
と、使ったことない言葉でふざけて言ったら
「それはそうだね」
と夫の機嫌が少し直った。
調べてみるとIHクッキングヒーターに炊飯モードがあったので、
「1回、これ試してみようか。正解がわかるかも」
「お〜なるほどね」
「炊飯器に勝てるかどうか!」
「いいね!」
今後、土鍋で喧嘩することはなくなりそうで良かった。