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男性に『性欲がツライ』なんて言う資格はない!!



婦人科に行けなくなって「機能性月経困難症」のための《ピル》がなくなった


体調が悪すぎる……。だるい……。異常に眠い……。何もしたくない……。
となっていたのだけれど、ほどなくして生理になった。
もしや、これが原因の1つか?

だとしたら、ピルを飲まなく(飲めなく)なった弊害かもしれない。

今までホルモンバランスをそれなりに整えてくれていたりもしたピルがなくなったら、そりゃあ、ねえ?

でも、恐れていた「激痛が復活する」は起こらなかった。

そろそろ排卵も普通に戻っているはずだ。

ピルを飲んでいると擬似的生理の《消退出血》の日は容易に予測可能で、ホルモン周期は一定になり、女性ホルモンの乱れや大きな波も改善されて……みたいな、大きなメリットがある『ピル』は、日本では『経口避妊薬』としてばかりの知名度が高い。

わたしは声を大にして言いたい。
日本女性みんなに知らせたい。

「ピルには避妊以外に大きなメリットがある!!!!」

こういう部分をしっかり性教育として学ぶ(教える)べきで、間違っても《性技》や《自慰の方法》や《マニアックな性癖》なんかを教えるものであってはいけない。

少し前にのことだ。

大谷の嫁はメンタルが安定している感がある。間違っても「PMSが重い」とか甘えたことは言わなそう。

ツイッタランドに生息するある男性の言葉

なんてポストが流れてきて、日本男性の馬鹿さ加減にウンザリした。

女性が『PMSが重い』が甘えだとしたら『性欲が解消されないとツライ』なんて絶対に言ったらいけない。

更に性欲が解消されないと性犯罪に走るとか、風俗やAVが無くなったら性犯罪が増えるとか、その言葉はどう言い訳しても『女性の人権は男性のそれより下位にある』の意味になる。

「性風俗やAVが無くなったことで女性への性暴力が増えたら女性だって嫌でしょう?」

この詰め寄り方、かなりの非道だって自覚がない男ばかりで本当に嫌。

男性がこの先も変わらずに性的快感を女体からしっかり得ることの責任の一端を、女性たちにも負わせようとしている非道な輩共だ。

性暴力を増やさないために『男性の性欲等をコントロールする研究』へのアプローチを怠ってきたことは、研究職の席やその決定権を担ってきた男性の責任だ。

性欲を女体で解消する快感を手放したくないから研究していない。
それを強いられる女性の苦しみとも向き合わない。

セックスレスは離婚する理由になり得る。
セックスさせないなら妻は夫の風俗利用を認めるべき。

なんだこれ?

別に強いてないし。望んでやってる女性に失礼だろ。
それで対価も得てるし、本人が納得していることに口を挟むなよ。

抜かすなクソが。
そんな寝言は寝ても言うな。

「性暴力に遭いたくはないだろ?」と女性に脅迫まがいのことをしていることを非難してるんだよ。
「AV女優や性風俗従事者に女性は感謝すべきだ」とまで言う男性がいることも非難したい。

これを、意訳すると「AV女優と性風俗従事者は性犯罪を抑止するための生贄であり、女性たちの安全のために犠牲になっている」となる。
(※積極的従事者でプライドを持って仕事をしている方に向けて言っているわけではないです)

その根拠は性風俗とAVの有無で性暴力の発生件数が変わるというデータだ。

そこじゃないだろ。馬鹿がァ!!

男性は「性欲が解消されなくてツライ」と言う資格はない


男性の性欲が犯罪に繋がり、女性の人権を脅かすなら、それをコントロールするための薬やらを研究して開発しろォ!!!

女性にはピルというものがある。女性ホルモンをいい感じにしたりする。
月経痛やPMSを緩和できる。PMDDにも治療のアプローチがある。

けど、これらは『男性にとって迷惑だったから』研究されたのではないか?と邪推してしまう。

女性が苦しんでいるからからではなくて、男性にとって女性の気分の変動や、パフォーマンスの低下が迷惑だったから。

研究職に女性が多かったら、重要決定を女性が担っていたら『男性ホルモンと男性の性欲』や『男性ホルモンと男性の加害性/暴力性』なんて研究が行われて『男性ホルモン及び性欲をコントロールする薬』も開発されていただろう。

男性が『性欲は女体で解消したい/すればいい』としてきたから、それらが無い。

その根本にあるのは女性蔑視ではないのか。
女性を尊重する気があるなら、自分都合で女体を使わせてもらうことを良しとしたりはしない。

性欲が男性ホルモンに左右されるなら、過剰な男性ホルモンは抑制すればいい。
けど、それができなかったとしても『実際に困るのは女性』だからどうでもいい。

違うの?

わたしは上記であると勝手に思っている。
ゆえに男共に『性欲がツライ』なんて言う資格はないと考えている。

さらに、女体があればいい。解消方法は女体のままでいい。として、AVの存在と性風俗の存在の必要性ばかりを説き、女性の身体に依存しない別の解消法について考えることを放棄しているから、上記の思いを強くする。

研究に関する重要決定の場を男性が独占しておきながら、それらの研究を怠ってきたことは男性の責任だ。

女体で解消させない女が悪いんだ!なんてほざいてんじゃねえよ。

「女性ホルモンにまつわる女性の身体の不調へのアプローチは研究してやったろ? 困ってるなら女が研究したらいいだろ」

黙れ。そんなことを言う資格もないわ(わからない奴は国語力/読解力が無い)。

まず、『男性の性欲は女性のそれより強い』というのは、誰が比べたんだ?
女性だって性欲はあるからな? 強い人も、もちろんいるからな?

でも!
女性は、《性欲を》当然のように性犯罪の免罪符にしていない!

なぜ、男性は『女性より性欲が強い』が当たり前の常識にされてるんだ?
女性の方が『理性』が強いだけのことかもしれないぞ?

ぜひ、考えて欲しい事柄なので、こちらも読んでほしく思うのです。


婦人科に通えなくなったこと


わたしは、もう何年もピルを服用している。

酷すぎる生理痛を『内診』が嫌で寝込んででも我慢し続けていた。

『内診』が『性被害』を思い出させるから。レイプ後に産婦人科医に言われた言葉は今も忘れられない。

そして、あの内診台に乗ることは苦痛過ぎて、生理痛が耐えることも難しくなって、通院している精神科に相談したら「可能性が高いのは《子宮内膜症》かなあ」と言われ、それを放置していたらどうなるのかも調べた。危険であることを理解した。

それでも、『内診』を思うと過呼吸を起こした。

それを医師に相談すると「本来なら受診すべきだけど、無理強いは出来ない。受診しないでいることのリスクを理解しても行かない/行けないのに、受診しなさいとは言えない」と言われた。

それでも、わたしはピルの服用に至ったのは、生理痛で苦しむわたしを見かねて家族が救急車を呼んだことからだった。
救急搬送が必要だと救急隊員にも判断された。

そのとき、わたしは見事に解離した。

内診に苦痛を感じない『私』は、生理痛の改善のために診察を受ける道を選んだ。

そして《機能性月経困難症》という診断がついた。
器質的な問題がないのに生理痛が酷いという疾患だ。

わたしの生理痛は『性被害後』に酷くなった。
それまではほとんどなかったのに。
だから、わたしは勝手に『性被害に遭ったことと生理痛の悪化は無関係ではない』と思っている。

定期的な診察が必要になった。
その度にわたしは婦人科が平気である『私』として婦人科を受診した。

内診の苦痛も解離させた。
定期的ながん検診が『痛い』ことにすら気づかなかった。

わたしは病理に回すための一段階進んだ採取もしたことがある。
採取には「痛みがある」との説明を受けたし、出血もした。
けど、ほぼ無痛だった。気持ちの悪い違和感があっただけだった。
(女性たちが口を揃えて「子宮がんの検診が痛い」と言っていて驚いた)

妊婦さんがいる。
その付き添いの男性がいる。
赤ちゃんや幼い子どもがいる。

全てがわたしにとっては苦痛だった。
性被害のトラウマを想起させるものだった。

その上に『内診』という診察が婦人科ではある。

トラウマ反応が『元ジャニの報道』から酷くなった。
そしてついに、わたしは婦人科の受診を全身で拒否するようになった。
再びの受診拒否。

予約は入れてあった。
でもその日、わたしの身体は動かなかった。動かせなかった。

その日は母が代わりに行って、処方も何とかしてもらえた。
けれど、「次回は必ず本人が来てください」と釘を刺された。

その次回の予約日、結局わたしは動けなかった。

母に泣いて行かれないと訴えた。

痛いのは構わないから、許して欲しい。
救急搬送もしなくていい。
生理痛が酷いだけで、死なないんだから、許してください。
寝込んで何もできないし、すごく痛がっているのを見ていたくないのは分かるけど、ごめん。
本当に無理。行きたくない、行かれない……。

そして、わたしは一応、ネット上で無料でピルについての質問を受け付けてくれる婦人科のサイトに質問を投稿した。

機能性月経困難症でピルを服用していましたが、わたしには性被害のトラウマがあり、もう内診に耐えられません。受診はおろか、婦人科に行くこともできません。ピルの服用を止めることで健康上の問題はありますか?

こんな感じだった。
それに対しての医師の回答は、性被害のトラウマを気遣いながら書いていることが読み取れて、ほっとした。

トラウマの内容から内診が苦痛であるのは当然だし、オンライン処方でも年に一度の内診は必要で、がん検診などもしないわけにはいかない。一度やめてしまうと、服用に慣れていた身体が元に戻る。服用開始時が最も副作用が現れやすい。だから、何度もやめる、はじめる、をくり返すのは良くない。
機能性月経困難症の改善のために服用しているなら、酷い生理痛が戻る可能性がある(戻らない可能性もある)。でも、それ以外に服用を止めることに健康上のリスクはとくにない。
できれば、通っている婦人科の医師にも相談してみてほしい。

わたしはこの回答を得て、ほっとした。
安心して服用をやめた。やめるしか出来なかったのだけれども。

でも、通院している婦人科は電話での受診を現在はしていない。
(コロナ渦では特別対応として行っていた)

わたしは、現在、待合ロビーにすら行かれない。
今も通院先の婦人科の主治医には何も言えないままにいる。

その婦人科でのことで、他にずっと引っかかっていることがある。

当時、わたしにお付き合いしていた男性がいて、二周期続けて消退出血がなかったことから、もしかして……と妊娠の可能性を思ったことがある。
検査薬に反応は無かったものの、検査薬を初めて使ったので上手くできなかっただけかもしれない等、本当に不安だった。飲み忘れをした日があったし、彼はピルの飲んでいることで中に出すこと(それは怖いと言ってもなあなあにされた)をしたし……。
眠れないほどに悩んで、受診をした。

わたしには子どもを育てる能力がない。
生活そのものがあやうい。
自分の面倒すら上手く見れていないのに、子どもを育てられはしない。
もしも。もしもがあったら、どうしよう。

そうして、その不安を告げたとき、横にいた看護師が言った。

「ハココさんって、そういう……セックスってしたことあるんだったっけ?」

わたしはこの言葉に強い衝撃を受けた。
どうしてかものすごくショックだった。

医師は「妊娠したかもって言ってるんだから当たり前だろう」と看護師に言う。看護師は「そうね。ふふふ」と笑って誤魔化した。

わたしは、曖昧に頷いただけで上手く表情が作れなかった。

ただただ、漠然と「悲しい」気持ちになった。
わたしだけが違う世界にいるように感じた。

わたしは別に『30過ぎて《処女》である』と思われても構わない。
『セックスする相手は見つからない女』と思われても構わない。
『モテない女』で良い。その方が良い。

だから、どうしてあんなにショックだったのかを考えていた。
そして、ようやくわかった。

この婦人科で、わたしは性被害に『レイプ』されたことがあることを話したことはない。

でも、避妊の効果について「そういうことをする相手がいるから」と尋ねたことはある。

どちらについても否定された気持ちになったのだろうと思う。

わたしが当時『幸福』だと感じていた《相手》の存在を否定されたことも確かにショックではあったと思う。

でも、どちらかと言わず、『レイプ』されたことがあること、意に反した行為が『わたしの中の《私》にとっては初めての行為』だったことを、全否定された気がしたのだと思う。
そのときの恐怖も、絶望も、すべてを否定されて、茶化された気がした。

そんなこんな、婦人科に行かれなくなって、さらに『ピル』の服用ができなくなって3ヶ月が経つ。

酷すぎる生理痛は起きていない。いまのところは、かもしれない。



性被害者にとって、産婦人科は苦痛だ。

性の話をする場所。
女性器の話や、性交の話。妊娠にまつわる話。中絶の話。

性被害に遭い、体液の採取や洗浄に来る女性がいる。
レイプの被害を伏せてアフターピルの処方を求める女性がいる。
レイプに遭ったことを告げることもできずに妊娠していないか確かめに来る女性がいる(中絶しなければならない女性もいる)。

そのとき、心無い言葉をかけられることが、実際にある。

わたしもそうだった。
レイプされたことを告げずに妊娠の確認だけをした。

「どうして避妊しなかったの? いつもこうなの? ダメだよ、そんなの」

これは、レイプされたことを告げなかったわたしが悪いのだろうか?

どうやって受診したらいいのかもわからなかった。
先に行った警察でもマトモに取り合ってくれなかったから。

せめて、相手が避妊しなかったことを責めてくれたらよかったのに。
相手に避妊をさせなかった女性が悪いという言い方や考え方を、産科医は改めるべきで、止めるべきだと思う。

内診も当然に苦痛だ。
内診は、レイプを想起させる。トラウマを想起させる。

性被害のトラウマがなくても、女性にとって屈辱的な形態をしている。

さらに、男性産婦人科医のSNSの女性を性的に見ているかのような投稿。
女性が、産婦人科医に女医を希望することを侮蔑するような男性の言葉。

こんな日本で少子化を嘆いているのは、恐らく男性の方が多い。

日本の女性たちは、この日本という場所で子供を産むこと、育てることが如何に大変であるかを知っている。

この、女性と子どもの人権を軽視する日本では、少子化は当然だと考える女性は少なくない。
断言する。男性よりはるかに多い。

産むことも、育てることも、未だに部外者であるかのような顔をしている男性と違い、いつだって、すべてのことに対して当事者である女性は、この日本で子どもを産み、育てるということの困難を、産む前から知っている。

産婦人科(出産の痛みを麻酔で緩和することへの反対等)の問題も、性被害のトラウマの深刻さ、性暴力を軽視する社会も司法も、女性蔑視・男尊女卑の日本社会ゆえだろう(或いはポルノが蔓延していることも)。


とりあえず、わたしは『ピル』の服用ができなくはなったけど、いまのところ『機能性月経困難症』と診断されたときのような激痛には見舞われていない。

心底ほっとしている。
尋常ではない痛みだった(母は陣痛に苦しんでいるみたいだったと言った)。

でも、それでも、いまのわたしは、婦人科に行くより『激痛』に耐えることを選ぶ。




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