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【#6 小学生のころの日記】子ツバメ

1992年6月2日(火) はれ

今日の昼そうじが始まるころ、スナオが小鳥を持ってきた。

「それ、なんていう小鳥?」

って聞くと、

「子ツバメ」

だって。

ツバメたちは、もうみんな南の国に帰っていったのに、子ツバメだけがとりのこされたわけだ。

みんながワイワイ言いながら、スナオのまわりに集まった。

「かわいいーー」

「つかまらせて、お願い」

とか、言いながら。

私も少しつかまらせてもらった。

少し、指がチクっとしたけど、かわいかった。

でも、なんだかドキドキした。

だって、ツバメを指につかまらせてやるのは生まれて初めてだったから。

まんまるい目をこっちに向けて、私に

「こんにちは」

って言ってるみたいで、すごくよくなついてくれた。

スナオが、そっとにがしてやった。

今ごろ、みんなを追って南の国へむかっているだろう。

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【昔の日記の公開について】

私は、小学校時代から40代にいたる現在まで、ずっと日記をつけています

最近、初めて小学生時代の日記を読み返してみました。

そこには、大人になった私には思いつかないような子どもならではの言葉づかいや発想があって、「子どもっておもしろいなーー」と思いました。

読んでくださる方が、どこか懐かしい気持ちになってくださればうれしいです。

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