子ヤギを飼いませんか?と職場でいわれた話
8年くらい前に結婚して、田舎に引っ越した。
生まれ育ったのも都会、社会人になっても都会。ずっと都会で暮らしてきたから、親や友人たちは、私の初めての田舎暮らしをとても心配していた。
なじめるの? と。
でも、おかげさまで、周りに親切な人が多くて快適に生活できている。
田舎では、お互い助け合いながら生活しているので、人に助けられることを実感しながら生きていけるところが気に入っている。
コミュニティが小さいから、専門家にすぐにリーチできるのも助かる。
銀行や保険など、無知な私が勝手に「だまされそう」などと思っているものは、みな知り合いが担当してくれている。
台風で、お墓の灯籠がグラついたときは、翌日、職場の人が専用の機械を持って現れた。
(なんで、そんなのが家にあるん?)
兼業農家の人も多いので、「たくさん、とれすぎたー」と野菜が玄関前に置かれてゆくのは、夏の風物詩だ。
(「これ、誰からの野菜よ?」ってことがたまにある)
また、タイトルにあるように、
「知り合いのところで子ヤギがたくさん生まれて余っているんです。
はこふぐママさん、飼いませんか?
草とりの手間がはぶけますよ。
私、軽トラで明日持ってこれます」
って職場の人に提案されたことがあった。
そのころの私は毎日のように、朝早くから草とりにせいを出していた。
「そうだ!子ヤギがいればはこふぐママさんも楽になるんじゃない?」
と、思ってくれたのかもしれない。
その発想が、都市部で生活していると出てこない発想だったので、とてもおもしろく、新鮮に感じた。
いや.....でも......
さすがに田舎でも、子ヤギを職場に持って来れる人のほうが珍しいか(笑)。
都会では遭遇しないほっこりした提案だった。
はこふぐ(0歳児)が生まれてからは、
「この町が、この子にとっては生まれ故郷になるんだなぁ」
と、あたりまえのことだけど思うようになった。
家族やご近所さんとみんなで、楽しいことを少しでもたくさん見つけながら暮らしていきたいなぁ。
そうしたら、もっと、もっとこの町に愛着がわくかなぁ。
あ、ちなみに、子ヤギを飼うことは、ほんと一瞬迷いましたが、断りました。
飼えんやろーーー。だって、ヤギとか.....笑。