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「Doctor Fellow」 を利用してみて②(面談〜まとめ)

2022年2〜3月、海外に居住中または一時滞在中の日本国民及びその家族(一親等内かつ外国人を含む)を対象に、日本政府による事業として、無料でのオンラインによる医療相談及び精神カウンセリング・サービスが提供されていました。

今回のこのサービスを利用してみましたので、自分用の記録も兼ねて、その体験を書いておきます。

「Doctor Fellow」を利用するまでの経緯や予約などについては、下記の記事をご参照下さい。


1.1回目の面談


1.面談内容


面談の予約をした時に送られてきた確認メールに
「【日本時間JST】2022/03/23 19:00 ~(20分)【日本時間JST】」
と記載されていましたので、この時点で、面談は「20分間」だということが分かりました。

20分というとなんとなく短いような感じもするけど、普通に病院に行ったとしても、ドクターと話をする時間って、20分もないような気がするので、結構じっくり話ができるのかも。
とは言え、時間が限られているので、事前に聞きたいことをまとめて、メモしておく。

面談当日に送られてきたリマインドメールに
「お時間3分ほど前になりましたら、患者様は下記URLに、後段の動作確認済みブラウザを利用しアクセスしてください。」
と記載があったので、きっちり3分前に指定のURLからアクセスして、パソコンの前で、しばし待機。

予約の時間ピッタリくらいにドクターがスクリーンに登場。
50代くらいのおだやかそうな男性のドクター。

スクリーンには、ドクターと私と両方の顔が写っている状態。
向かって左側の端に、メモなどを書けるようなスペースが設けられている。

最初に少し挨拶をして、
「ラオスに住んでいるんですね」
「どのくらい住んでいるんですか」
みたいな軽い会話の後、ドクターからは、
「実際の診療行為はできないけど…」
というような前置きがあったと思う。
何か医療行為に関しての規制があるのかもしれない。

その後、ドクターから
「予約時に記入してもらった症状などは読んでいるけれど、一応、気になっていることなどを教えて下さい」
ということで、私は気になっている症状を話す。

その上で、
「おそらく、〇〇〇〇(病名)だと思います」
という話があって、その病気の場合には、どういう時にどういう症状が出るとかいった説明もあり、更に、症状が始まった時期やなどの質問があって、その都度、私が答えていくという感じ。

一通り話が終わった後で、私から聞きたいことがあれば、ということで、どういう薬を飲めばいいのか、や、症状を和らげる方法があれば、などの質問をさせてもらい、ドクターがその都度丁寧に答えてくれる。

薬については、
「日本で市販されているものだとこういうものがいい」
とか
「海外で購入するなら"〇〇(英語)の薬"と伝えればいい」
とか教えてもらえたし、症状を和らげる方法とかも、海外、特にラオスのようなあまり高度な医療にアクセスできない状況だと、
「〇〇が入手できない場合は、〇〇で代用してもいい」
とかのアドバイスも。

病名や薬の名前などは、左側にあるメモのスペースみたいなところに、ドクターが入力してくれて、正確にメモすることができた。

17~8分経過したくらいで、なんとなく話も尽きてきた時には、
「もう少し時間あるので、せっかくなので、今回の症状以外のことでも聞きたいことがあれば何でも聞いて下さい」
ということで、きっかり20分間、お話をさせて頂きました。

20分経ったところで、最後に、
「これで20分ですが、もう大丈夫ですか?」
と聞いてもらって、
「大丈夫です。ありがとうございました」
ということで、終了。

2.感想


海外に慣れているドクターなのかは分からないけど、
「ラオスだったら、〇〇かもしれないですね」
とか、
「ラオスでも〇〇などは入手できるはず」
とか、
「特に海外の場合は、〇〇というようなことが起きた例があるのから、気を付けた方がいい」
とかいう情報も提供してもらえて、とても助かりました。
ドクターの人柄もあると思うけど、とても話しやすく、緊張したり、遠慮したりすることなく、聞きたいことを聞けたし、そういう風にドクターが話を誘導してくれた感じもあったように思う。

私は、日本に居た時から、もともと病院に行くのがあまり好きではなく、できれば行きたくない性質で、あんまりいい印象のドクターに出会ったこともなかったので、実際に面談するまでは、正直なところ、
「イヤな感じのドクターだったらどうしよう」
とか、
「高圧的な人だったらイヤだなあ」
とか思っていて。

でも、実際に面談した感想としては大満足で、もし日本に住んでいて、近くにこのドクターの病院があったら通うかも、と思いました。

で、こういう感じだったら安心だし、有り難いと思って、面談後、すぐに次の面談の予約をしました。


2.2回目の面談


1.面談内容


2回目の面談は、1回目の2日後。
1回目とは別の診療科のドクターを予約していました。

1回目と同じく、指定の時間の3分前にサイトのアクセスして待機。
指定の時間の1分後くらいにドクターがスクリーンに。

今回は、おそらく30代くらいの若い男性のドクター。
ちょっと男前で、シュッとした感じ。(←関西人以外にも伝わるかな…笑)

軽く挨拶をした後、
「時間もあまりないので、早速」
「診療はできないんですけど…」
という感じで、早速、症状などの話に。

今回も、事前に入力していた症状などは読んでいます、ということで、私からも改めて症状を説明。
その後、ドクターからは、
「実際に検査とかをしていないので絶対とは言えないけれど、考えられる病名は〇〇か〇〇だと思います」
という話があり、
「何か聞きたいことがありますか?」
ということで、私からいくつか質問。

ドクターからは、
「近所の〇〇科(医療機関)に行ってみたりはされましたか?」
という話があり、
「私が住んでいるエリアに、こういう専門的な医療機関はないので…」
という話をしたら、とても予想外だというような反応だったので、もしかしたら、海外とはあまり縁のないドクターなのかも。

基本的に私から質問して、ドクターが答えてくれる流れだけど、私が質問を考えている間は無言になるので、少し焦る。

16~7分経ったくらいのところで、ドクターから、
「こんな感じで、大丈夫ですか?」
と聞かれ、私も、
「あ、はい、大丈夫です」
と答えてしまい、
「じゃあ、今回はこれで終了しますね」
という感じで終了。

2.感想


私的には、20分までは時間がまだ少しあるので、他に何か聞いておきたいことあるかなあ、と思っていたところだったけど、瞬間的に思いついていなかったし、まさか20分より前にドクターの方から終わられるとは予想していなかったので、焦ってしまって、「大丈夫」と言ってしまい、正直、不完全燃焼な感じ。

終わったあとに、やっぱり、いくつか、これも聞いておけばよかったなあ、という質問が思い浮かんで、少しもやもや。
まあ、そもそも無料サービスなので、別に損した訳ではないのだけれど…

印象としては、なんとなく、最初から時間をとても気にしていた感じがして、早く終わりたかったのかなあ、というイメージが残ってしまい、ちょっと残念。

面談で話してもらった内容としては、私の話はちゃんと聞いてくれていたと思うし、質問にもちゃんと答えてくれていて、なんら問題はなかったので、余計に少し残念というか…

1回目のドクターが良すぎたせいで、期待値が上がっていたせいもあるし、比較してしまって、相対的評価になってしまっているという側面もあるかもしれない。

例えば、病名や薬の名前についても、一般人には聞きなれないものだから、1回目のドクターは左側のスペースに入力してくれたけど、2回目のドクターはそういうこともなくて。
こういうのは単に気が利くとか利かないとかの性格の違いなのかもしれないし、年齢的にも経験的にも1回目のドクターの方が明らかに上だったから、経験を積めば変わるのかもしれないしので、なんとも言えないけど…

3.まとめ


今回は、無料のサービスだったので、単に
「有り難かったなあ」
で終わったけど、もし、これが有料サービスだったとしたら、
「面談をしてくれるドクターによって、満足度とか印象がかなり変わってくるのかなあ」
というのが、率直な感想。

逆に、有料サービスだったら、2回目のドクターの対応も変わっていたのかもしれないけど。
でも、おそらく、今回の日本政府による無料サービスの提供の乗っかる形で、この「Doctor Fellow」を提供している企業は、海外在住の人へのサービスの宣伝も兼ねているに違いないので、そういう意味では、無料だからこそ、よりよりサービスを提供しないと逆効果になる可能性もある訳で。

今回、2回面談を体験させてもらった私個人の率直な感想としては、
「もしこれが有料だったら、受けないかなあ」
でした。

ただし、もし、
「1回目は無料、もしくはとても安価なお試し価格で提供して、気に入ったドクターに出会ったら、2回目以降は料金が発生する」
とかいうサービスだったら、受けてみるかもしれない。

あと、もし私がどこかの企業に属していて、その企業の福利厚生などのサービスで、企業が料金を負担してくれるのであれば、間違いなく活用させてもらうだろうなあとは思います。

4.有料サービスについて


などと思っていたら、5月17日に「Doctor Fellow」から
「Doctorfellow運営事務局より予約受付(有料版)再開のご案内です。」
というメールが送られてきました。

メールの内容によると、こちらのサイトから、予約ができるようです。

こちらのサイトには、
①概要
②利用ケース
③内容と料金
④利用方法
⑤システム利用環境
⑥対応可能科・時間帯
⑦返金規定
⑧よくある質問
などの内容が確認できます。

ちなみに、料金は、下記の2種類あるようです。

①一般的なオンライン医療相談 12,000円(税込)/回 医療情報(画像・検査データ等)を踏まえず一般的な範囲での医療相談に対応します。

②検査データ等を踏まえたオンライン医療相談 22,000円(税込)/回 医療情報(画像・検査データ等)を踏まえた上で医療相談に対応します。※内容により文書での対応となる可能性があります。

Doctor Fellow のウェブサイト


ウェブサイトの情報を見た限り、私が受けた面談は①とほぼ同じ内容のサービスだったようですが、こちらの正式なサービスでは、面談時間が30分間で、「紹介状の作成」が可能なようです。

それ以外では、私が受けた無料サービスでは、予約時の次の日から面談日を選べたと思うますが、こちらでは
「最短でも3営業日以降の面談となります。」
となっています。


私の感想としては、この料金なら、個人的には受けないかなあ、というのが正直なところ。
この料金を出すのなら、ラオスの病院か、タイの病院で、それなりの診療を受けることができると思うので、そちらを選ぶ可能性が高い。
でも、医療にかかる料金が高い国に住んでいる人であれば、選択肢としてはありかもしれない。

それから、今回、このサービスを受けてみようと思った理由の1つとして、海外駐在員を要する企業が福利厚生として、このサービスを活用するのは、とても良いような気がしていて、実際に試してみたい、というのがありました。

ということで、このサービスを提供している企業のウェブサイトを見てみると、やはり、法人に対してのサービスも提供しているみたい。

法人向けサービスの内容は、こちらのページで確認できます。


既に10社以上の実績があって、6ヶ月単位での契約や、駐在員が数名程度から数百名まで対応可能らしい。

個人的な見解としてですが、ラオスの日系企業などを見るにつけ、また、自分の経験としても、大企業は別として、中小企業は駐在員の福利厚生とかケアに関して、とても軽視しているという印象があって。
実際、料金によっては厳しいこともあると思うけど、こういう福利厚生がある企業は、よりよい人材を確保できる可能性も高くなるんじゃないという気がするので、こういうサービスがもっと広まればいいなあ、と思いました。

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