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築250年以上の古民家で上映会(新潟)|2023/10/28 映画「発酵する民」

上映が続くドキュメンタリー映画「発酵する民」。各地で自主上映会が開かれています。会場は古民家やカフェ、公共施設、寺、オルタナティヴ・スペースなど様々。映画の視聴環境が大きく変化していく時代の中で「ドキュメンタリー映画はどこに存在することが出来るのか」そんなことを見つけていく旅でもあります。

今回は新潟県新潟市へ。築250年以上の古民家での上映会でした。上映は1日3回。観客アンケートもいただいたので、一部記事に掲載させていただきました。

書き手:平野隆章(映画「発酵する民」監督)


上映会の主催は大学生たち

生きた民俗資料館とも言われる古民家「旧庄屋佐藤家」。築250年以上の歴史があり、地域の方々から愛されています。ここで活動する若者たち「佐藤家に集う大学生の会」が上映会を企画してくれました。メンバーの一人寺田さんとは新潟でお会いできたりいろいろとお世話になりました。

これまで上映会を企画してくださった中では最も若い方達でそれも嬉しかったです。フライヤーもとても素敵で、観客アンケートもご丁寧にいただきました。記事の最後に記載しています。

こうやって様々な方に観てもらえたのは、寺田さんや主催チームの皆さんの力のおかげです。とっても感謝しています。ありがとうございました。

上映会の詳細

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【新潟】『発酵する民』上映会
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上映会のねらい(主催者の言葉)
新潟市西蒲区にある茅葺き屋根の古民家「旧庄屋佐藤家」。“生きた古民家”として“使いながら守る”ことをテーマに、イベントの会場、農業サークルの拠点や図書室などとして利用され、今日まで守り継がれてきました。映画『発酵する民』と佐藤家は、地域内外が関わる新しいコミュニティの形や、自然とのつながりなど、根底にある想いを共有していると感じます。

今回の上映会が、今まで佐藤家を知らなかった方々にも、足を運んでもらうきっかけになればと考えています。

■会場 築250年以上の古民家「旧庄屋佐藤家」
■日時: 10 月28 日(土)
①10:30~12:30 ②14:00~16:00 ③19:00〜21:00

■料金: 大人1500 円(中学生以下無料)
■会場住所: 旧庄屋佐藤家(新潟県新潟市西蒲区福井1864)
■内容 映画鑑賞(92分)+フリートーク(自由参加)
■各上映後に監督トークあり(ZOOM)

上映会の様子

観客アンケート

『発酵する民』上映会@旧庄屋佐藤家 みなさんの感想

「200 年もの歴史のある建物で「発酵する民」を見れたことが素晴らしかった。 7 年もの時間をかけて映画を撮影した監督の情熱が伝わってきた」


「酒屋さんの、発酵と同じように腐敗も何かいい効果があるのかもしれないという言葉が素敵だな と感じました。活発な活動が身近に馴染んでいくところが、お酒の発泡のしゅわしゅわしていると ころととてもよく似ていて、自分の心の内も発酵していくようなワクワクとした楽しい映画でした。 ありがとうございました。」


「原発は反対だが、電気は使っている。理想と現実とのギャップは様々な所にある。 私も様々なギャップを抱えて、これでいいのだろうかと思いながら日々生活している。コミュニティの在り方を考えたとき、多様な考えや主義主張をどのように受け入れていけばよいの かを考えるヒントがあった。「発酵しすぎてもよくない。たまには腐敗してもいいのではないか」という言葉に少し安心した。」


「率直に、女性ならではの「楽しげ」、「おしゃれ」、「かわいい」が光っているのがいいなあと思いまし た。(監督と最後にお話しさせて頂いた回のメンバーで)私は、新潟県の岩室という地で仲間と古民家を借りてシェアハウスの運営をしています。 メンバーに感化され米作り、農作業、鶏の飼育、オフグリッドを目指してソーラーパネルの導入など行っています。 大学生の頃に始めたこともあり、地元の大学生や同じ志を持つ若者、応援してくれる地域の人が 出入りして、メンバーの一人はそれを【住み開き】とよんで自分たちのリアルな生活の営みに第三者が出入りできる余白をもうけていて、とても映画の方々の暮らしに近いように感じました」


「とても親近感が湧きます。特に、コロナになってから自給自足をしてみたいとか大学生生活これじゃいかんとかなんとなく負けん気というか世の中に対抗していくエネルギーでやっていた雰囲気もあって、特に応援してくれる、大人の方で「こういう若者いいよね」みたいにいってくれる方々多いの ですが、個人的には違和感をもってやっていました。私的には、ただそういった環境が心地よくて、 でも周りにあまりいないから珍しいがられることもありますが、世の中を変えるとか、意識が高い とかそういう気持ちはなくて、単純に自分の生活が当たり前にこうであればいいなと思って続けて います。あとは、なんとなく原始的な手仕事、野良仕事が好きでやっていると、スピリチュアルっぽ くなったり、野性味が強くなっていったり「うーん、なんか違うんだよな、でもこれってなんなんたろ う?」と思っていたところに、発酵の民のみなさんの女性らしい着飾ることの美しさ、集うことでお こる和気あいあい感、なにかに向けてメッセージを伝えると言うよりも、今この場が心地よい、楽しいみたいな雰囲気が温かくて、それでいいんだなと、それが足りなかったんだなと背中をぽんって 叩いてもらったような、気持ちを代弁してもらったような感覚になりました。 そして、思ったよりもみんなでなにかやることを心地よく思って集まってくる人って多いんだな〜そ れが、発酵の世界でもそうだけど自然の摂理でみんな本能的にそういった感覚を持ち合わせているのかなと感じました。映画の間、なんどもくすっとしました。ぜひ、出演者のかたと機会がありましたら佐藤家や我々とも家とリアルで繋がってみたいなと思っております。 ありがとうございました!」


「仕事と消費活動が忙しく、また高齢化や人口減少もあり、地域の盆踊りや祭りなどの住民主体の 活動は負担とされ、縮小や消滅が進んでいます。佐藤家保存会も、そんな中でなんとか耐えて存 続していると感じています。でも、人と人がつながって、協力したり、何かを作り上げることは、生 きている実感だったり、喜びそのものなのかなと思いました。佐藤家の活動も、やっている人が楽 しめることを大切に、生きる喜びになるような活動でありたいと思いました。」


「会場の雰囲気、上映会ができたという事自体が本当に素晴らしかったです! 佐藤家に集う人が、佐藤家をこう使うと面白いのでは?と自発的に企画を実行してくれるという のは、ありがたいことです。今回のような形で、トップダウンで何かするのではなく、誰かがやって みようと思ったことをカタチにしていくような、ボトムアップで守られていく古民家でありたいと思いました。 ふつう映画は、一人か数人で見に行き、見た後も一緒に行った人と感想を話すと思います。けれ ど佐藤家での上映会では、そこに集まっているはじめましての人たちと感想を共有したり、話すことができ、新しいつながりが生まれるような、いい場だなぁと思いました。」


「歌や音楽、踊りといったもののインパクトの大きさを感じた。やっぱりああいう活動は、運動がメイ ンになるんじゃなくて、楽しいものである方が良いよなーと。あとは女性が元気に楽しくやれること ってなんか良いなーと思った」


「観光地というイメージがあった鎌倉で、地域住民同士の繋がりが見れたのが意外で面白かった。 原発に対する不安や不満を、盆踊りとして明るくしょうかさせていく姿が印象的だった。何事も楽 しんでいけることが、生きる上での強さということなのかなと思った。」


「人が生きる中で、良い環境にいればどんどん関係が良くなる事もあれば、時に悪い方向に行く事 もある。どんな場所で、どんな人との繋がりや関わりが自分を成長させてくれるか。といった人の 生き方を、微生物の営みと掛け合わせたような映画で、観ていて大変勉強になりました。 登場していた人たちを見ていると、皆んながやっている事が正解ではなくて、どんな生き方も正解 で、間違っていないのだと気づきました。今の世の中、人と違うことをしていると変な目で見られる ような時があると思います。でも、この映画を見たら、あなたらしくいてもいいよ!と温かい気持ち になれる気がします。 踊りを通じて人の輪が生まれて、日本だけでなく海外にも広まって、さらに平和への願いが込め られていたところも素敵でした。 微生物は目に見えない存在ですが、私たちの生活には欠かせません。私は食に関わる仕事をして いるので、微生物たちによって生かされているのだと、感謝の気持ちを持つ事も忘れずにいたい です。 限られた時間の中で生きる一度きりの人生。大切にしたい事、人、思いなどについて、考え直す良 いきっかけになりました。素敵な映画を作ってくださり、この様な機会を設けてもらい、ご縁あって 見れた事に感謝します。」


「古民家で座布団に座って映画を見るという体験が特別感がありました。様々な生業をしている登 場人物たちが発酵と盆踊りをキッカケに集まり、踊りが形作られて様子は文化ができていく様だと 感じました。明確な共通点や参加へのルールはないものの、自然と人の輪が広がっていく。不思 議な感覚だけど自分自身の生活でもそのような場面がある気がして、そんな人の輪を大切にした いなと思いました。あと、酒蔵の寺田本家ですが、「田舎のパン屋がみつけた腐る経済」という本 にも寺田本家が登場していて、繋がってる!と思いました。」


「映画のテーマと共通するような素敵な場所で鑑賞出来て良かったです。 日々の丁寧な暮らしぶりが印象に残りました」

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