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【上映日記】新潟・長岡市(2023年10月21日)|映画「発酵する民」

上映が続くドキュメンタリー映画「発酵する民」。劇場で映画を観てくれた方を中心に各地で自主上映会が開かれています。会場は古民家やカフェ、公共施設、寺、オルタナティヴ・スペースなど様々。映画の視聴環境が大きく変化していく時代の中で「ドキュメンタリー映画はどこに存在することが出来るのか」そんなことを見つけていく旅でもあります。

今回は新潟県長岡市へ!複数の会社を経営しつつ、人やアートなど多様なものを繋ぐ「伝道師」として仕事をされている坂井大志さんが上映会を開いてくださいました。

書き手:平野隆章(映画「発酵する民」監督)


上映のきっかけ、伝道師との出会い

ドキュメンタリー映画「発酵する民」、新潟県内はこれまで2つのミニシアターで劇場公開していただいています。新潟市の「シネ・ウインド」、上越市の「高田世界館」です。

映画館「シネ・ウインド」での上映の時に、上映会を主催してくださった坂井大志さんと出会いました。複数の会社を経営する起業家でありながら「伝道師」として仕事をされている方で、とにかく動いて仕事をされている方です。

新潟県内で開催された別の自主上映会で再会すると、「監督は明日鎌倉に帰るの?自分も鎌倉に行くわ。一緒に鎌倉に行こう!」と言って、映画の舞台の一つとなった「一花屋」さんに行き、一緒にお酒を飲み楽しい時間を過ごしました。そして今回の上映会の機会をいただきました。

新潟市の映画館「シネ・ウインド」での劇場公開
赤い手ぬぐいを巻いているのが坂井大志さん

上映会の概要

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新潟県長岡市の上映会
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■日時 10月21日(土)、22(日)2日間上映会
両日共に午前の部 10時から上映/午後の部 14時から上映
※初日は平野隆章監督の挨拶やトークあり
■入場料 1500円
■会場 コロンブ株式会社(新潟県長岡市北山3丁目1-5 北山ビル1F) 
https://colombes.co.jp/

上映会は毎回違う。そのものがアート

今回の新潟上映会は、坂井さんが取締役をされているコロンブ株式会社での上映です。コロンブは、障がいのある方と雇用契約を結ぶ「就労継続支援A型」の福祉事業所であり、展示スペースでアート作品も展示。アートと人との出会いを結ぶ場所でもあります。このような場で映画を上映していただくのを嬉しく思いました。

新潟県高岡市にあるコロンブ

テレビ新潟がコロンブさんを取材した番組

上映会には、新潟県内各地から遊びに来てくださる方がいて、福祉事業のキッチンカーがドリンクや食事を出してくださいました。上映後は、お客さん同士の交流が始まったり、アートに見入ったり、とてもいい雰囲気の上映会となりました。アート作品の作家の方々とも遊びに来てくれていろんな話をお聞きしました。上映会は毎回違って、アートだなあとも思いました。

人が運んでくれる映画

上映会後は、翌週上映会を企画してくださる大学生も登場して、いろんなご縁が繋がった1日に。

今回の上映会の様子や、坂井さんの仕事っぷりを見ていて感じたのは、ドキュメンタリー映画も「人が運んでくれる」ということ。つくって終わりではなくて、そこが大切なんだと学びがありました。

今は映画のオンライン配信サービスが各社にあり、東京の劇場公開が決まると営業があり、この映画もそういうお話を各所からいただいているのですが、今回のドキュメンタリー映画は違うかなと思っています。

オンライン配信は「いつでもどこでも観れる環境であり、遠くの地まで映画が届く」というのが売りですが、それはどこか蜃気楼のような一面でもあります。

ドキュメンタリー映画は、上映の場がなければ、埃がかぶったような状態になるのかなとも。「観ていただいて初めて完成する」との言葉があるように、劇場での上映の時に支配人の方からも言われたように、上映を企画してくれる人との出会いがあって、場があって、そこから初めて観客と出会えます。足を動かして人と会うことで、生まれてくるものがあり、そのような流れを大切にしたいと思いました。

上映会を主催してくださった坂井大志さんが「伝道師」と名乗っているのも、とても響くものがあります。動いて移動して、人と出会って仕事を進める力がなんだか眩しくて、大切なものを感じられた上映会となりました。ありがとうございました。

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