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どうやって多関節操作を練習するか② 足・および全身の操作

前回は手の話。今回は、足と全身。といっても、足の方法と全身の方法は、割と共通しています。

・注意

この練習は、全身の動きを再点検します。いわば、自動化していた動きをもう一度組み直すので、最初の頃は調子を崩す可能性があります。
大事な試合や大会が近い人は、終わるまで練習を始めるのを避けておくように、オススメします。

・全身の関節を使うスローモーション

自分がやっているスポーツなら、何でも良いです。特にスポーツなどをしていない人は(そんな人は読むかな? 治療している人なら感覚を磨くのに役立つか…)なんか適当に。
そこから、一人でできる基本動作を選びます。素振りでも型でも振り付けでもなんんでも良いですが、ジャンプを含まないもの。
足の動きを練習したいときは、歩く動作でやってみてください。

スローモーションで動きます。通常よりも5倍とか10倍の時間をかけるつもりで、ゆっくり動いてください。
ただし全身の、どの部分も止まらないように意識すること
守るべきコツは、それだけです。

・一箇所も止まらないのは、すごく難しい

以前に、私たちの身体は使う関節の数は少なく、切り替えることで多くの関節を使っているかのように見せていると書きました。速度を落とすと、その切替えが見えるようになります。

まっすぐ振っているつもりの剣やラケットが、グラグラします。腰や足は、動いたり止まったりしているでしょう。
動きの不備が見えることで、練習が効果的になります。

大きく動く部分は速く。
動きの小さいところはゆっくりと。
足など、動かない部分は体重移動が続くように。
そうして、できるだけ多くの動きが同時進行するように
意識しているうちに、多くの関節を同時に使うこと、そして精密なコントロールが身についてきます。

ちなみに、動きが遅くなるほど難易度が上がります。桑田真澄氏の文章で紹介されていたプロゴルファーは、1スウィングに5分かけていたとのことでした。やってみるとわかりますが、とんでもないレベルの高さです。

・上級者に触れて感覚をつかむ方法も

実際にできる上級者の身体に触れさせてもらい、動きを感じるのもいい稽古になります。体感覚だと、動きそのものを通して動きを感じるので、違うのが分かりやすいのです。

同じ上級者に学ぶ方法として、見て学ぶ方法もありますね。こちらは、全く新しいことを学ぶには向いていません。

見るという方法は、動きを一度解釈するので、名人の動きも知っている動きの範囲で理解しようとします。見て学ぶ方法は、自分のいるところから少し進むときにだけ有効です。
感覚によって、向き不向きがあるものです。

八起堂治療院ホームページ https://www.hakkidou.jp/


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