自分の勉強も兼ねて、二宮翁夜話について書いています。不定期投稿。
ニワカのやることなので、読み間違いなどありましたら、ご指摘いただけると助かります。
今回の原文も長いので、一番最後にまとめて乗せました。
・抄訳
・感想
人道は、人の作ったルールであり、自然なものではないという一節。
自然なものでないため、守るには手間も労力も掛かるとします。
この説、孟子を念頭において語っている気がします。
孟子は道徳のもとになるのは惻隠の情という、自然な感情であるとしました。つまり、学ばなくても心の内にあるので、心を磨けば出てくるものと考えます。
尊徳はそれに対して、人道は人工的なもので、学んだ上で努力して維持するものだと考えるのです。
儒教の元になった孔子自身も、
「七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず」
と言っていますね。ひっくり返すと、孔子も七十まで自然にはできなかったくらい、難しいということ。
ちなみに二宮尊徳は、どうも孟子があまり好きではないようで、この後の十一節で、けっこう厳しい意見を述べています。
・原文