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「良い動作」を脳に保存するには ~上達論
動きをパターン化すれば、高度な動きでも脳の負担を減らせる、というのが前回の話。
では、どう練習すれば高度な動きのパターンが作れるのか、が今回の話です。
大脳で繰り返した動きが小脳に保存されるので、理論的には良い動作を繰り返して小脳に保存すればいいことになりますね。
とはいえ、その「良い動作」が難しい。
・最初は形から
がむしゃらに数だけやっても、それまでと同じ動作の繰り返しなら上達には繋がりません。良い動作を取り入れるための方向づけが必要です。
初心者の場合は、まず形から。
できる人の形を見て、その形で動けるように真似をすることから始めます。
自分で思っている動きと実際の動きが違うことはよくあるもので、鏡などを見ながらそのズレを修正するだけでも、上達します。
もう少し先になると、身体の中での動きが問題になってきます。
身体の中で起こっていることは、感覚でしか捉えられません。それが実感できるまでは練習にならないので、感覚を得るまでが一つの壁です。
・「体内で起こっていること」を先達から学ぶ
感覚を得るための方法としては、他人を読み取る方法と、自分の身体で構築する方法があります。
読み取るのは、すでにできる人の身体。
注意して見たり、動作の最中に触れさせてもらったりすることで、どんな動きをするのかを感じ取ります。
とくに触れてみることは重要。筋肉のセンサーとしての機能は優秀で、同じ動きを何度も体験させてもらうと、少しずつ読み取れる能力が上がってきます。
見るのは触れるよりも難しいです。
というのは、人間の目は物事をそのまま見ることはできなくて、自分の理解できる範囲で解釈しがちだからです。問題意識を持って、自分なりにみるポイントが絞れている場合に限って有効でしょう。
・自分の身体から感覚を学ぶ
自分の身体を教材に感覚を構築する場合には、感じることに集中します。
何を条件とするかは人によって違いますが、私がおすすめするのは、つぎの3つです。
1.楽かどうか
良い動きほど効率が良いはず。同じ動作が楽にできることを目指す。
2.力の濃淡を減らす
一部だけ力が入った動きは無理があります。なるべく平均化。
3.速さではなく早さ
速度を上げるのではなく、早いタイミングで動作できるようにする。2動作でやっていることを1動作にまとめるなど。
稽古するうちに感覚が鍛えられ、感じ取れる情報量が増えます。すると動きの側でも修正できる事が増え、上達しやすくなってきます。
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