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運動神経が良い・悪いって、どうして決まるんだろう?
ここしばらく身体操作の精度について話してきました。
運動神経の良し悪しも、身体操作の精度で説明することができます。
・クラスで一番足が遅い小学生
小学生の時、クラスで一番足の遅かった少年は、走るときも常に全力を出していました。全力で地面を蹴り、腕を振っているのに一番遅い。
今にして思えば、力についての感覚が大雑把で、全力か脱力しか考えていなかったですね。関節操作も下手で、蹴り出しの方向にも鈍感でした。
たぶん言わなくてもわかると思いますが、私のことです。
・運動の上達とは
なにかの運動を身につけるとき、脳の中で起きていること。
①大脳を使って、身につけたい動きを繰り返す。
②繰り返しによって動作が洗練される
③動作が一連のセットとして小脳に格納される
という過程をたどります。
小脳は、動きのセットを自動的に再生してくれるので、一度身につけた動きは楽に行えます。
ここまでは、誰の脳でも起こることです。では、どうして運動神経の良し悪しが出てくるのか。
・運動のセットには個人差がある
お菓子のレシピがあったとします。一方のレシピが
「小麦粉、砂糖、卵とベーキングパウダーを混ぜて焼く」
で、もう一方のレシピが
「薄力粉100グラム、砂糖100グラム、卵Mサイズ2個…(略)」で、混ぜ方から焼き方まで書いてあったとしたら、どちらが美味しいケーキになるか? いうまでもないですね。
同じように、運動のセットにも個人差があります。
力加減や手足の位置情報、速度の情報を細かく記録した運動のセットを持っている人と、ただ「手足を全力で動かす」しか書いていない運動のセットでは、運動能力に大きな差が出ます。
・運動能力の差は、入出力の精度の差
どうしてセットに差がでるのかと言うと、取り込む情報の精度に差があるからです。
力加減や、手足の位置について注意を払う習慣がないと、とりこむ情報も大雑把になります。また、感覚が鍛えられていないと、細かい情報を拾えません。それを小脳に記録しても、良い動きは再現できないのです。
いわゆる運動神経がいい人は、細かな情報を取り込むことができるので(素質なのか習慣なのかはわかりません)、より早く、より高度な技術を習得できるのです。
運動に上達するためには、根性で練習を繰り返しても無駄。漫然と多く練習してもだめです。
まずは身体感覚に注意する習慣をつけ、情報の精度を上げること。
上達の速度は全然違ってくるはずです。
八起堂治療院ホームページ https://www.hakkidou.jp/