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ものを知るほど、旅行は楽しくなる

ご無沙汰しております。
旅行で更新が抜けまして、そのままサボりぐせがついてました。

旅行先は東京。調布、小金井などの西東京中心です。

・温泉から堆積層を思う

調布の名刹、深大寺。お寺よりも蕎麦の枕詞として有名ですね。
たしかに、門前の店で食べた蕎麦は絶品。
あれほど香り高い蕎麦は食べたことがありませんでした。

深大寺を3行で端折って、今回書きたいのは、温泉のことです。
深大寺の近くに「湯守の里」という温泉施設があります。
この施設の売りが、地下1500メートルから汲み出す天然温泉です。

お湯が、黒い。
コーヒーとかコーラくらいの色の濃さです。
説明によると、古代に堆積した海藻の分解物、フミン酸を大量に含んでいるとのことでした。

ここで思い出したのが、現在の東京が、厚い堆積層の上にあるという話。
お湯を染めているフミン酸が海藻の分解物だとすると、過去の海底が最低でも1500メートルより下にあることになります。

昔の海藻と海水を汲み出して温泉にしているわけで、お湯に浸かりながら、数千メートル下の海底に思いを馳せるのは、乙なものでした。

・調布の語源は

調布近辺は緑の多いところで、あちこちに藪があります。
川べりを眺めていると、藪の中に多くの桑の木が自生していました。

桑と言えばカイコ。
昔はカイコを育てていたのかな? と思うとこれが当たりでした。

一説によると、調布の調は、租庸調の調。古代に税として納められていた布を指しています。
調布の地名は、そのまま布を指しているのです。
もともとは、多摩川で布を晒していたことによるものだとのことでした。

桑の木から地名の由来にたどり着いたときは、思わずニヤリとする楽しみがありました。

・旅の楽しみは発見にある

実は、40代くらいまであまり旅行をしませんでした。
名所を見ると言っても、本やテレビで見られるものと変わらないし、旧跡も調べればわかります。名物の食べ物も、物産展で手に入る。

それが、年齢を重ねてちょっとずつ知識も増えてくると、単に与えられるものを見るのではなく、いろいろなことに気づくようになってきます。
自分なりの発見ができるようになると、急に旅が面白くなってきました!

物事を楽しむには、楽しむだけの力が必要です。
もっと若い頃からこういうものを楽しむことができていたらと思うと、しみじみもったいない。
学校の勉強も含め、知識は人生の楽しみを増やすためにあるのだと思います。


(冒頭写真は写真ACから、深大寺前の町並みです)

八起堂治療院ホームページ


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