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笑いのフォームの発見
笑いにはフォームがある。
そんな発見をした夜が、昨年の秋か冬頃にあった。
笑い。
などと大仰で物騒な話題を提示してしまった。
しかしどうか、目下転職活動中の私が、お笑い芸人さんが日々血眼になって追い求めている、陽炎や地平線のような話を書くことを許してほしい。
結論から言わせてもらう。
笑いのフォーム。
それは例えるならば、野球でいう打者のフォームである、と。
…
舞台は新橋だかどこだかのマンションの一室であった。
そこで繰り広げられたのは、「大喜利大会」という名の「IPPONグランプリ」であった。
この違いは、とても大きい。
具体的に言うと。
笑点とIPPONグランプリくらい、違う
100万円をゲットする番組で言うところの
炎のチャレンジャーとクイズ・ミリオネアほど、違う
それでは何が違うのか。
笑点。
と言われたら、どのようなお題を連想するだろうか。
司会「あたくしが〇〇だね、と言いますから皆さんは✕✕だよ、と返してください。それに対してあたくしが、なぜですか、と返しますので更に一言いただきたい、はい木○扇師匠早かった」
というお題の出し方を連想した方が、99人の壁を突破したと信じたいのだが、このお題の出し方を対話式と定義する。
では、IPPONグランプリ。
どのようなお題を連想するだろうか。
・画像で一言
・〇〇にありがちなこと
回答者には一言しか用意されていない。
だからIPPONグランプリなのだという発見をたった今したのだが、このお題の出し方をあえてホームラン(HR)競争式と定義する。
さて、なぜここでわざと野球の例えをしたのか。
私はこの会場にて、たった一言でHRを打ったかのように爆笑をかっさらう人を、何人も目の当たりにしてしまったからだ。
方や自分が、どう頑張っても良くて二塁打しか打てないと痛感してしまったからだ。
おまけに、HRを打ちたいと色気を出した途端に、(笑いの)フォームが乱れたことが分かってしまったからだ。
…これは一体どういうことだろう。
かの名将、野村克也監督は「打球を遠くに飛ばせるものは天性」と言っていた。
つまり。
一言で爆笑をかっさらえる者の面白さは天性なのである。
その証拠に、爆笑をかっさらった人に、
「なんであんなに面白いネタ思いつけるんですか?」
と尋ねたら、
「う~ん。なんか、ノリ?」
と、さながら長嶋茂雄さんに打撃について質問した時のような答えが帰ってきたことからも、彼らは理論ではなく天性のスイングで爆笑を取っているのだと裏付けられる。
天性のネタ師はごくごく身近に存在するのだ。
かたや私はどうあがいても、ちょいウケ程度。
どう過大評価しても、爆笑は一度たりとも取れなかった。
笑いの対話式とHR競争式の違いで、その差は致命的である。
なぜなら。
HR競争式のIPPONグランプリとは、HR=爆笑を一言で取ってなんぼの大会なのだから!
そこでいくら巧打で二塁打を打とうとも、玄人好みの送りバントをしようとも、全く意味がないのだ。
なぜなら、求められているのはHRなのだから!
いくら上手いこと言ってお客様を唸らせられても、結局ランナー二塁なのだ。
HRを打てなければ、この大喜利大会の場では巧打者は無意味であることを思い知った夜であった。
だがしかし、巧打者は全くの無意味なのだろうか。
それは断固違うのだ。
違うのであるが、こたびのnoteは1000字を推奨とされている。
もうすでに400字オーバーしてしまった。
笑いの巧打者の話は、またいつかさせていただくとしよう。
それでは!
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