【ハチトーク第3回】41歳オッサンの小学生の頃の宝箱が出てきた!~カード編~
おしゃべり対談コーナー「ハチトーク」第3回の配信です。深夜のラジオ番組を1人でこそこそ聞くような感覚で楽しんでいただけるよう、ユルんでねじれて干からびきったグルーヴでお届けしたいと、一同張り切っております。
この対談は5/25(水)の午後にとつぜん小学生のころの宝箱を持参して出勤した編集部員酒井によって、仕事中の石川、伊波が急遽呼び集められた際に、収録したものです。
前回はシールコレクションでしたが、今日はカード。ではいってみましょう。
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【目次】
1. ‘80sスタイルの森永系カード
2. 駄菓子屋さんの引き物マグネット
3. 食玩をなくしたカードたち
4. カードコレクションの最終形態
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1. ‘80sスタイルの森永系カード
伊波:これすごく80年代してますね。
石川:ほんとだ。全体的に宝島っぽいよね。
酒井:スージー甘金のイラストもあるからかね。
伊波:これは何のカードなんですか?
酒井:おばあちゃんが買ってたチョコに入ってたカード。
石川:守備範囲広いですね。
酒井:さっきも言ったみたく、トレンドセッターだから、オレ。色々集めてるから。カードやシールみたいに、規格が揃ってるやつを集めていくんですよ。カードを集めるのが小学生の本質。とりあえずカードの形してるから、これも集めとけと思ったんだろうね。ただ友達同士で流行らせたり、交換して流通させたりするのがカードの楽しみだけど、これは流行しなかった記憶があるね。
石川:この言語センスはすごく懐かしい。たまりませんね。たしかに小学生向けではないですね、ナウなヤングにバカウケな感じですね。
伊波:このカード、ネットで情報出てきませんね。
酒井:チョコのおまけじゃなかったのかなぁ? 誰か知らないかな。ツイッターで聞いてみよ。
@yottaghost さんからの情報で、森永ハイソフト カードで検索かけると確かにカードが出てきた!……が、風景カードが多いようだ。なんとなく、森永であることは間違いない気がしてきた。
@nskorkzky719 さんから教えてもらった、タバコの箱みたいな形のチョコレートはこういうのだった↓
▲森永製菓(株)HP内の「森永ミュージアム」というページから引用
@ShuMizukiMR さんからも、さらに詳しい当時の記憶と、ハイクラウンチョコではないか、という情報が。
というわけで、おそらく森永のハイクラウンチョコに違いないということで話がまとまりました。教えて下さったみなさま、ありがとうございました!
さて、トークに戻ります。つづいてハイクラウントランプ。
▲「ハイクラウン」おまけのトランプ占い 森永製菓(株)より発売
石川:こっちはトランプですね。これは、まいっか。
酒井:うわっ! 雑な撮影!
石川:このハイクラウントランプ占いは、対象年齢がかなり高いですね。これも小学生じゃ流行しないわ。
伊波:そうですねぇ。このカードの意味「女性の経営的手腕」ってなってますもんね。
※あとで検索してみたところ、ハイクラウントランプ占いも、森永ハイクラウンチョコのおまけでした。イラストを描いている池田理代子さんは『ベルサイユのばら』の漫画家、矢吹申彦さんは“はっぴいえんど”のアルバムのアートディレクションしているという高名な方々でした。アートレベルが低い3人はまったく気づいていません。
2. 駄菓子屋さんの引き物マグネット
▲「SDガンダムマグネットステッカー」創通エージェンシー・日本サンライズより発売
酒井:SDガンダムのマグネット。これも駄菓子屋で買ってたね。
伊波:SDガンダムって、2頭身キャラクターのですか?
酒井:そうそう。でもこれオレの趣味じゃないから、なんで集めてたのかわからん。
伊波:まんだらけで2160円ですよ。
石川:売ろう!
▲ドラゴンボールのマグネット(詳細不明)
石川:これもマグネット?
酒井:そう。
石川:マグネットはどうやって遊んだんですか?冷蔵庫とかに貼るの?
酒井:これはトレンドセッターりゅうじとして活動していた後期の頃だから、遊んだ記憶がないなぁ。「まだこんなの集めてるの?」ってお母さんに言われる年頃にさしかかっていたね。それ響くよね、少年の羞恥心に。
石川:じゃあ純粋にコレクションして楽しかったんですね、きっと。
酒井:それか、誰かにもらった可能性がある。なんかの対価として自分のトレジャーを差し出すっていう掟がありましたから。だから逆に捨てれなかったのかもしれん、人から貰ったものだから。
▲オリジナルのドラクエマグネット
石川:あれ?これはがれてますよ、マグネットの部分から。
酒井:なぜなら、それはオレの自作だからです。
伊波:作っちゃったんですね(笑)
酒井:はい(照)
石川:お母さんに「こんなの作ってるの?」って言われませんでした?
酒井:周りの友達は、塾とか行ってたからね。ヤバいと思っただろうね、母親的には。
3.食玩をなくしたカードたち
▲「ネクロスの要塞」80年代後半から(株)ロッテより発売
伊波:ネクロスって何ですか?
酒井:フィギュアというか消しゴム1つと、カードが2枚でセットになってるチョコ。これもオレのコレクター人生の後期だから、オレは夢中になれなかった。でも流行ってたっぽいよ。
石川:なんでカードだけこんなにあるんですか?
酒井:自分でもわからん。先ほど申し上げたとおり物々交換で手に入れたのかもしれんね。当時は自分が流行に付いていけなくなる悲しさがあったよね。
伊波:中学生ぐらいになるといったん離れますよね。小学校の時の趣味から。
酒井:そうそう。放課後は部活に精を出したりとか、遊び道具でもラジカセを買ってもらったりした頃だから、新しいカルチャーへ行くというか。だから思い出を閉じ込めたんだろうね、この宝箱のなかに。んで、久しぶりに開けた。
伊波:まんだらけの通販サイトみると、このネクロスの要塞も人気ありますね。
石川:ほんとだ。あれ?消しゴムばっかり出てきますよ。カードにも価値あるのかな?
酒井:何に価値があるのか分かってなかったよ、オイラ。トレンドセッターとして失格。本当はビートルズの青盤赤盤みたいに、もう一つ宝箱があって、そっちにキン消しとか、フィギュアや消しゴムが大量にあったんだよね。
石川:そっちが本命?
酒井:そう。でもオレの知らないうちに捨てられてたね、母親に。
伊波:これ体温で色が変わるって書いてありますよ。
石川:やってみようか。
▲ケンタウル
伊波:あっピンク色に変わった!
石川:……気持ち悪い。
酒井:なんか、泣けるね……。
▲「コミックホラー」(株)バンダイより発売
石川:この棺おけの形してるカードは何ですか?
酒井:これはオレのコレクター人生の末期だと思う。記憶にないなあ。ここらへんのヤツは、プロダクトとして本格的だよね。パチもん感がない。
石川:あっ。これも食玩だ。まんだらけでは「人気の棺桶食玩」って言ってるよ。これも消しゴムなくなっちゃたんですね。
酒井:もうひとつの宝箱にしまってたと思うんだけどなあ。残念。
4.カードコレクションの最終形態
伊波:この六角形のカードはなんですか?
酒井:記憶にないんだよなー。なんだろ、財テクラーって。
石川:ねぇ、ねぇ財テクラーの足、見てよ。ソロバン型のローラースケートになってるよ!これ当時さ、光GENJI人気でローラースケートが流行って、買ってもらえない子がソロバンに乗って怒られるパターンの影響がみられるよね。
酒井:ほんとかよ。ちょっとまたツイッターで聞いてみます。
@pm2aw さんが教えてくれたところによると、ダンジョンチョコという名前らしい!しかし名前だけでググってもなかなか、財テクラーは出てこない。
@mach01kama さんも、発売元と遊び方を教えてくれた!
@groB_Wald さんが、謎のヒュー軍について、さらにデン帝という敵キャラも教えてくれた。『オマケ・シール大百科3』(勁文社)に載っているとのこと。このオマケシール大百科というシリーズ本も気になるところだけど、ほとんど売ってないみたいです……
謎の財テクラーは、カネボウから発売されていたダンジョンチョコでした。教えて下さったみなさま、ありがとうございました!
トークに戻りまして、次はベースボールカードいきます。
▲アメリカンドリームでいっぱいのベースボールカード
石川:この汚いのは?
酒井:オレがカードを集めているという情報が伝わると、大人たちは勘違いしてよくわからない、こういうものをくれるんだよね。これは東京のおじさんがくれた。
石川:ずいぶんクラシカルな野球カードですね。
酒井:音楽でたとえるなら、ロックバンドが好きなのにクラシックをすすめられる感覚でね。カードならなんでもいいと思ってる。子供の趣味がわからない、大人は。
伊波:ちょっとこれ見てください、この記事!「1枚235万ドルのお宝も!米国の野球カード事情 トレーディングカード界のモナリザとは」
酒井:いい名前のサイト「MONEY zine(マネージン)」
石川:うわーこれすごいじゃないですか!日本円にしたら2億5000万ぐらいだよ!宝くじに当たるぐらいすごいよ!俄然はりきれるよ!ぜひオークションに出そう!
▲「戦国武将列伝カードダス」(株)バンダイより発売
酒井:まったく覚えてないけど、戦国武将列伝っていうカードもあるよ。
伊波:ネットで調べると「カードダス」っていうシリーズみたいです。2ちゃんにスレも立ってますね。
酒井:たぶん、今に続くトレーディングカードのはしりみたいなもんだと思うんだけどなぁ。
石川:へぇ。カードダス。売れるかなぁ?
酒井:ここらへんでオレのトレンドセッターとしての寿命が尽きた感じだね。付いていけんかったね。この戦国武将列伝で。
▲「広重 東海道五十三次」
酒井:そしてオレは、コレクションの究極奥義にたどり着いた。
伊波:なんですか?
酒井:永谷園のお茶漬けで応募者全員プレゼントみたいになってた「広重 東海道五十三次」。オレのカードコレクションは、これでひとつの頂上を見たね。
石川:もう飽きちゃったってことですか?
酒井:卒業って言ってくれるかな。卒業証書みたいなもんだよ。永谷園は。
収録日:2016/5/25(水)