【第6回配信】まぼろしのステーションデパートへようこそ〈本郷駅〉〈上市駅〉〈高岡駅〉
『八画文化会館vol.5 特集:駅前文化遺産』
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先行配信の第6弾いってみましょう。
今日のテーマは「ステーションデパート」。
今でいう、駅ビルですね。簡単にいうと、そのオールドスタイル版です。
はい、ではいきます。
日本各地の拠点駅には「駅ビル」が併設されている。
駅ビルとは、駅舎を大規模化して飲食店や商業施設、ホテルなどを併設させた建物で、「ピアポ」などと少し恥ずかしい”和製カタカナ語”の名前をつけられたり、駅舎であることを忘れるほど超高層ビル化したりして都市の駅前ではごく当たり前の風景となっている。
しかし平成の「駅ビル」ではなく、昭和の「ステーションデパート」は絶滅寸前。かろうじて残るまぼろしのような光景にご案内しよう。
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【目次】
1. 金魚屋まであったデパートが終末化〈本郷ステーションデパート〉
2. 富山地鉄駅ビル三兄弟の生き残り〈上市駅JAアルプスビル〉
3. 最後の民衆駅〈高岡ステーションデパート〉
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1.金魚屋まであったデパートが終末化〈本郷ステーションデパート〉
▲長野電鉄では、駅ビル内がデパート化していたのは本郷駅だけだった
1969年のステーションデパート完成時に記念乗車券が発売されるほど地元の期待は高かったようだ。当初はスーパー、本屋、美容室、玩具屋、衣料品店、カメラ屋、電気屋、はては金魚屋まで12店の地元商店がひしめき合っていたそうで、まさに堂々たるデパート。
※注 カラマツトレイン「記念きっぷ・乗車証明」即売専用サイト 「京都天使突抜店」 で本郷駅の記念乗車券が500円で売られているのを発見。
▲ベティズカフェは15年に営業終了し、16年12月現在では、のぼりなども撤去済み(写真は2015年8月1日)
しかし15年8月訪問時には軽食喫茶が営業しているだけで終末化していた。
▲衰退期の電鉄魚津ステーションデパートを彷彿とさせるがらんどうの内部
本郷駅に電話取材したところ16年4月時点には全テナントが撤退。
▲ぶら下がりタイプの看板もナイス
当時を知る職員は定年退職し、資料などもなかった。このまま忘れられてしまうのだろうか。
長野電鉄長野線 本郷駅
住所: 長野県長野市三輪3-15-9
訪問日: 2015/8/1
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