晩秋、太陽とケンカ日和。

「早寝だね。」
「夏も終わりだからな。」

太陽もすっかりオレンジ色になって、
今にも沈もうとして、寝支度をしている。

まだ、午後の5時を少し回ったあたりだ。
なのに、もう沈もうとしている。

夏もそうだけど、秋にも終わりを感じる。
この前まであんなに暑かったのに、もう寒い。
毎度ながら、秋というのは短いものだ。

「何時に起きる?」
「6時ちょい前ってとこかな。」
「だいぶ遅いね。」
「夏も終わりだからな。」

遅いと言ったって、それでも早朝だけども。
僕なんか、6時を過ぎてもまだ布団にいたりする。

これからの時期は、なおさらだ。
太陽がなかなか起きてこないから、
朝が寒くて、布団からなかなか出られない。

とはいえ、しょうがないことだ。
僕の都合で太陽を起こすわけにもいかない。

夏は日が長くて、冬は短い。
そういうふうに決まってる。
だから、しょうがないことだ。

ただ、それでも目覚ましは鳴る。
どうしても、「太陽のせいだ。」と呟いては、
「しょうがないだろ。」と毎度言われる。

「だって、こんなに寒くなければ…」と愚痴っては、
「昇ってるだけありがたいと思ってくれ。」などと言われる。
こんなケンカを、今年もまだ何度かやるだろう。

「いっそ、昇るのやめてやろうか。」と脅されて、
「それは勘弁してくれ。悪かった。」と謝罪する。
こんな会話も、もう何回繰り返したことか。

ああ。夏が終わったなあ。
冬が来るなあ。
…秋、短かったなあ。


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