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【毎日読書感想文】ロストワールド/手塚治虫 (2020/10/17_Vol88)
「ロストワールド/手塚治虫(著)」、まさに漫画の神様という名前がふさわしいと感じる一冊です。
戦後間もない1948年、手塚さんが20歳の時の作品です。
表現やセリフなどは流石に時代を感じますが、話の筋や展開、ラストに至るまで予定調和なし、非常にチャレンジングな作品だと思います。
動物を人間に進化させる手術、地球の兄弟星の登場、効率のよい画期的なエネルギー源、ロケットでの宇宙旅行、などなど80年前とは思えない作品です。(世界初の有人宇宙飛行ですら1961年)
またストーリーも単なる勧善懲悪・大団円のめでたしめでたしではありません。
人もガンガンに死にますしお約束ではないその後の未来に想いを馳せてしまうようなラストです。
私が買った平成6年発行版では赤塚不二夫さんがあとがきを書かれていますが、それによれば彼自身もこの作品に刺激を受け漫画家を目指したとのこと。
デビューが1946年の18歳で、既に2年後は超大作のSF作品。
漫画の神様の初期SF作品、非常に読み応えがありました。