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介護施設のあるある02
どのような職場でも重要なテーマは人間関係ではないでしょうか?
介護施設で働く私にとって山崎まさよしさんの
<セロリ>
の歌詞のように育ってきた環境が違うから…
と価値観が全く合わない下品な人に遭遇してきました。
なのでモンスターと称しながら何人かを紹介してみます。
モンスター01 ドラキチ嘘つきナース
17年前の冬。
彼女との出会いは老人保健施設でした。
西三河の某市役所の包括支援センターに元同僚に職業をあっせんしていたケアマネがいたそうで、私の働いていた施設に入職してきました。
某市役所の包括支援センターのケアマネは職業あっせんをしてはいけないルール違反で依願退職をしたそうですが、人員不足の施設の情報を知っているので20名ほどの職業あっせんをしていたそうです。
元生命保険外交員達の軍団だったそうです…
職業差別をしては行けないのですが、私の住んでいる地方では生命保険外交員は色恋営業をしていて世界のT社で働く同級生は、寮生活をしていて寮の前に何人かの女性の集団がいて喫茶店に連れていかれ契約すれば今から大人の付き合いを…というとんでもない営業を掛けていた事を何人もの同級生から聞きましたし、私も実際に誘惑をされた経験があります。
当時は何故かモテ期でしたのでお断りして、保険会社に苦情の連絡をさせていただきましたが…
という訳で人員不足で施設の足元を見ながら、ほぼ夜勤専属で入職してきたナースです。
そしてワキガ…利用者から臭いと言われ看護師長からも施設が手術代を半分出すから母体の病院での汗腺の手術を勧められるほどでした。
ヒール担当の女子ポロレスラーのような女。
更にモンスターの地元抹茶が有名な市(以下、抹茶市)のソフトボール協会のリーグ戦に出ているチームに所属しているらしく、毎週日曜は練習や試合のため定休日。
全職員から嫌われていました。
とにかく典型的な威張り系ナースで気に入らない介護職には、
「命に係わる事だからぁ、すみませんじゃないんだよ?どうすんの?」
とまるでカツアゲでもしているかのような物の言い方。
1年ほどで私は主任を拝命しモンスターの上司になる訳ですが、主任は勤務表の作成を任せられます。
施設長からモンスターの勤務条件を聞いていたので、そのように勤務表を作成したらモンスターが勤務表を持ってオラオラとやってきました。
「主任さー、私が夜勤の時にコイツと遅番組ませるのやめてくれんかなー。こいつ全然仕事できないから、夜勤の大変さ知ってるでしょ?」
といきなり文句たらたら。
モンスターと違う階で夜勤をしている職員に聞くと、
「あの人21時にオムツ変えてから、ずっと詰所で寝てますよ」
と報告は上がってきていました。
証拠が欲しいので、施設長と利用者の家族に許可を取りオムツ交換を行う利用者の部屋の前に隠しカメラをセットして事務所に私が待機して一晩彼女の夜勤を観察することにしました。
事務長も面白そうと、寝袋を持って帰宅後お風呂に入ってから事務所にきました。
21時の定時オムツ交換、10人いるオムツ交換の必要な利用者の部屋に入って5秒で出てくるのです。
???????
マイクもカメラに内蔵されていたので、認知症の利用者がベッドで
「おとうさ~ん!!」
と叫んでいるのが聞こえてきました。
そうしたら、居室に入り込んでモンスターは、
「うるさい、だまれ、寝ろ」
この言葉を発して再びオムツ交換に戻りました。
でも、5秒でまた出てくる…
録画もしていたので、後日モンスターにも見てもらい驚愕の事実が判明します。
その日の夜勤は報告が上がってきたように21時のオムツ交換だけで、あとは詰所の休憩コーナーに入ったりベランダに煙草を吸いに行ったりと、利用者のケアはゼロ。
起床介助も6時以降に起こすように施設長から言われていたのですが、5時から半分寝ている利用者を車いすに乗せて6時前には27名全員起こして、7時の早番が来るまでカルテにひたすら巡視(ラウンド)の記事を書いていました。
7時の早番が来るの合わせて、施設長も事務所に来ました。
「どうだった?」
と聞かれたので、
「いや~仕事してないですね」
と、問題の21時のオムツ交換の録画内容と認知症利用者への対応を録音した音声を聴いてもらいました。
施設長と一緒にモンスターの担当するフロアに上がり、あらかじめ頼んでおいた早番2名に後の仕事は任せて事務所に出頭してもらいました。
施設長が開口一番、
「あ~チッシー、チクリが入っていて君21時のオムツ交換からずっと詰所にこもってるらしいね~」
というとモンスターが、
「誰が言ってるんですか?私ちゃんと仕事してます。」
私が、
「実は昨日利用者のご家族の許可も得て、お部屋の前にカメラを設置して一晩夜勤の様子を録画していました」
というと、ハトが豆鉄砲を喰らったような顔で瞬きの数が多くなり、
「どういう事ですか?意味わからないんですけど?」
私が続けて言いました。
「この動画見てもらうと、オムツ交換してます?5秒くらいで出てきてますよね?体位交換とかしました?」
と半分笑いながら問いただすと、顔を真っ赤にして
「主任、何が言いたいの?」
と言ってきたので、
「アナタ夜勤で私は座った事なんかないって言ってましたよね?一晩詰所にこもって、煙草は時間があれば吸いに行ってもらっても構いませんが1時間立たないうちに吸いに行くって…仕事ですよ?何やってんですか?」
というと今度は泣き出しました。
施設長が、
「君、抹茶市のソフトボール協会のチームに入ってるって言ったけど、チーム名は?協会の会長が患者で来てて、うちの看護のテッシーがお世話になってますって言ったら、そんな人いませんよって言われたよ。どういうこと?」
モンスターは
「ソフトボールはもう辞めたんです。」
と苦し紛れの嘘をつき始めました。
施設長は畳みかけました。
「チッシーさ~主任に勤務表の件で文句言ったらしいね~ソフトボールのチーム入ってないなら、日曜定休やめてくれない?それか病院の外来に来る?」
母体の病院はお局の巣窟で若い新人が入れば格好のイジメの標的になり、老健で弱い者いじめをして使えないナースは必ず病院に異動になり辞めていくパターンが出来上がっていました。
今の時代には通用しない事ですけどね…
で、よくよく聞くといつも遅番を組む相方が2人いて、その職員に一番吸収力のある高い尿取りパッドを何枚も当てさせて朝までほったらかしにしていた事が判明しました。
施設内でナースがネグレクトをしていたのです。
僕が、
「このままここで退職届を書くか、警察に行くか選んでください」
というと、
「退職届書きます…」
というので、その場で退職届を施設長に提出させて追い出しに成功しました。
後日、朝礼の時に職員の前で謝罪もさせました。
利用者の家族にも説明会を開き、事実をお伝えして謝罪をしました。
このモンスター01が5人の新人を潰して人手不足に陥らせて、夜は介護より看護がいた方が色々都合がいいでしょ?
と、施設の看護師長に色々賄賂を贈りながら説得していた事も判明しました。
職場の人間関係をぶち壊しに来るクラッシャーを初めてみたので、本当に怖いのは命を預かるナースなんだ…
と感じた事件でもあります。
施設介護では介護よりも看護の方が上という働き方をする人達がいますが、施設の働き方というものは多職種連携なのです。
縦割りではいけません。
全ての業種が横並びになり、情報を共有して個別ケアの方針を統一していかなければならないのです。
そして辞めるまでの1か月の間に僕に仕返しをしてきたのです…
次回はこの続きをお送りいたします。
ここまでご完読いただきありがとうございました。